昨日のNY株式市場は上昇しての引けとなりました。米国PCEコア・デフレーターが順調に鈍化しており、早期利下げに対する期待感が高まる展開となったことでリスク志向の動きが意識されました。ただ、日中はポジション調整の動きからマイナス圏に転じる場面もあり、全体的には前営業日終値を挟んでの動きが展開されました。ダウは47ドル高の38996ドルで引けました。
米国債市場は利回りが低下しての推移となっています。米国の早期利下げ観測が意識される中で債券に対する買い戻しの動きが強まる展開となっています。ただ、金融当局関係者の発言などはタカ派的なところもあり、利回りは下げ渋る展開となっています。現状米10年債利回りは4.25%台半ば、30年債利回りは4.38%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは小幅上昇
為替相場はドルインデックスが小幅に上昇する流れとなっています。米国債利回りは低下しているものの、欧州債利回りが下げ幅を拡大したことなどを背景にユーロなどへの売り圧力が強まる展開となり、ドルの下値が支えられました。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は堅調地合いで推移しています。米国債利回りの低下などを眺めてドル/円が下げ幅を拡大し、150円台を割り込む動きとなっています。クロス円もつれ安基調となっており、ユーロ/円やポンド/円は1円超の下落となるなど売り圧力が強まる展開となっています。現状ドル/円は149円台後半、ユーロ/円は162円台前半、ポンド/円は189円台前半、豪ドル/円は97円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてバンドウォークとなっていましたが、そこから持ち直してバンドの中心線を抜けて上昇する展開となりました。ただ、バンドの上限には届かずに下落しており、目先はバンドの中心線を意識しての動きとなっています。やや上値の重い展開ですが、バンドの中心では支えられており、方向感の見えにくい流れとなっています。
目先はバンドの上限が下落、下限が横ばいといった動きとなっています。バンド幅は緩やかに縮小していますが、縮小の余地が大きく、目先は大きな動きにはなりにくいところでしょう。バンドの中心線を意識しての動きとなっていますが、この流れが継続する可能性も高く、しばらくは方向感を見極めながらの対応となりそうです。