昨日のNY株式市場は下落しての引けとなりました。米国のGDP改定値が市場予想を下回ったことで米国のソフトランディングに対する期待感が後退し、リスク回避的な動きが展開されました。ただ、米PCEの発表を控えていることや、米国債利回りが低下していることなどを眺めて下げ渋る展開となりました。ダウは一時230ドル安となりましたが、引けにかけて持ち直し23ドル安の38949ドルで引けました。
米国債市場は利回りが低下しての推移となっています。リスク回避的な動きが展開されたことで債券に対する買いの動きが強まりました。米国の早期利下げに対する期待感も意識されました。ボスティック・アトランタ連銀総裁が今夏の利下げに言及したことも利回りの上値を抑えています。現状米10年債利回りは4.26%台前半、30年債利回りは4.40%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは小幅上昇
為替相場はドルインデックスが小幅に上昇する流れとなっています。米国債利回りは低下しているものの、ポジション調整の動きからドルに対する買い戻しの動きが強まり堅調地合いとなっています。ただ、大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まる流れとなっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半から半ば、ポンド/ドルは1.26ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は堅調地合いで推移しています。オセアニア通貨に対する売りの流れが継続する一方、ドルインデックスの上昇を眺めてドル/円が小幅に上昇する展開となっています。全体的にはまちまちとなって大きな動きにはなっておらず、様子見ムードとなっています。現状ドル/円は150円台半ばから後半、ユーロ/円は163円台前半、ポンド/円は190円台後半、豪ドル/円は97円台後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが意識されて中心線をブレイクする動きとなっていますが、バンドの下限には届かずに底堅い動きとなっています。現状、バンドの中心線を挟んでの動きとなっており、方向感の見えにくい流れとなっています。狭いレンジでの動きであり、まずは方向感を見極めながらの対応となりそうです。
目先はバンドの上下限中心線が横ばいとなっており、レンジ圏での動きが意識されやすい格好となっています。バンド幅も比較的広い状況であり、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところです。しばらくはバンドの中心線を挟んでの動きが維持されるのではないかとみています。