先週末のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。米国のソフトランディングに対する期待感や好調な企業決算を眺めた買いが展開されており、ダウやS&P500は史上最高値を更新しています。ただ、エヌビディアの好決算を受けて上昇していたハイテク銘柄に対する調整の動きがあり、NASDAQはマイナス圏での引けとなりました。ダウは一時200ドル超の上昇となっていましたが、引けにかけて上値を削る展開となり、62ドル高の39131ドルで引けました。
米国債市場は利回りが下落しての引けとなりました。長期債利回りを中心に下げ幅を拡大する展開となっています。ダウが上値を削る中でポジション調整の動きが強まり、債券に対する買い戻しの動きが強まる展開となりました。2年債利回りなどもマイナス圏での引けとなっており、全体的に債券に対する買いが強まりました。米10年債利回りは4.24%台後半、30年債利回りは4.37%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅に下落
為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての推移となっています。米国債利回りが上値を抑えられるなかでドルの上値が抑えられました。ただ、大きな動きにはなっておらず、方向感の見えにくい流れとなっています。FRB、ECBがともに早期利下げに対して慎重な姿勢を占めており、積極的には動きにくい流れとなっています。ユーロ/ドルは1.08ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台半ばから後半でそれぞれ引けました。
円は小幅まちまちでの引けとなりました。ドル/円はマイナス圏での引けとなっていますが、ほぼ変わらずとなっており、方向感の見えにくい流れとなりました。クロス円も全体的に小動きで様子見ムードが強まる展開となりました。ダウの堅調が意識される一方、ここまでの円売りに対する調整の動きも散見されました。ドル/円は150円台半ば、ユーロ/円は162円台後半、ポンド/円は190円台半ばから後半、豪ドル/円は98円台半ばから後半でそれぞれ引けました。
ボリンジャーバンド - 持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから持ち直し基調を強め、バンドの中心線を抜けて上限を意識しての動きとなっています。ここからバンドの上限をブレイクして上値を拡大するかどうかに注目です。
目先はバンドの上限が下落基調を強める一方、下限が上昇基調を強めており、バンド幅が縮小傾向となっています。市場にはエネルギーが蓄積されてきていますが、まだ縮小の余地はありそうです。目先はバンドの上限を意識しての動きですが、一時的には調整の動きが入る可能性が高いのではないかとみています。ただ、下値の堅さが意識されそうで、バンドの中心線では支えられるのではないかとみています。