昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。朝方から調整の動きが強まり上値の重い展開となる中、米FOMC議事要旨の公表を控えて様子見ムードとなりました。FOMC議事要旨においては時期尚早な利下げリスクに対する警戒感が示されたことでリスク回避的な動きとなりましたが、ダウは買い戻しの動きによって持ち直し、プラス圏に浮上しまし、48ドル高の38612ドルで引けました。
米国債市場は利回りが上昇しての推移となっています。米国の早期利下げ観測が後退する中で債券に対する売りの流れが継続する展開となっています。FOMC議事要旨でもインフレに対する懸念が表明されており、債券利回りの下値を支えました。ただ、ここまでの上昇に対する調整の動きもあり伸びを欠きました。米10年債利回りは4.32%台前半、30年債利回りは4.48%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは小幅下落
為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての推移となっています。米国債利回りは上昇していますが、欧州債利回りが上値を拡大したことなどを背景にユーロ/ドルが堅調地合いとなったことでドルの上値が抑えられています。ただ、全体的には大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まる展開となりました。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いで推移しています。米国債利回りの上昇などを背景にドル/円が底堅い動きとなり、クロス円もつれ高となっています。ダウがプラス圏に浮上する展開となったことなども円に対する売りの流れを強めています。全体的には大きな動きにはなっていませんが、円売りの流れが維持される展開となっています。現状ドル/円は150円台前半、ユーロ/円は162円台半ば、ポンド/円は189円台半ばから後半、豪ドル/円は98円台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 軟調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をブレイクしてバンドウォークとなっていましたが、そこから修正の動きが意識され、目先はバンドの中心線まで下落しています。中心線で支えられるかどうかに注目です。流れとしては中心線で支えられて再度バンドの上限を目指すのではないかとみています。
目先はバンドの上限が横ばいからじり安へと転じる一方、下限は上昇基調を強めています。バンド幅は縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積される流れとなっています。ただ、まだ縮小の余地が大きいためバンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところです。目先はバンドの中心線を挟んだ小動きとなる可能性もありそうです。ただ、下値の堅さが意識されている点は注意が必要でしょう。