昨日のNY株式市場は下落しての引けとなりました。米景気先行指標総合指数が市場予想を下回ったことなどを背景に、リスク回避的な動きが強まり、米株は調整売り優勢の流れとなりました。特にハイテク銘柄に対する売りの流れが強く、NASDAQが下げ幅を拡大しました。ダウは64ドル安の38563ドルで引けました。
米国債市場は利回りがまちまちでの推移となっています。米国の経済指標が市場予想を下回ったことで早期利下げ観測が高まり、債券に対する買い意欲が強まる展開となりました。ただ、積極的に買い進む展開にはならず、長期債利回りを中心に利回りが持ち直し、30年債利回りがプラス圏に浮上しました。現状米10年債利回りは4.27%台前半から半ば、30年債利回りが4.44%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りが低下する中でドルの上値が抑えられる展開となっています。ドルインデックスは一時104を割り込む動きとなりましたが、米国債利回りが下げ渋る展開となったことでドルの下値も縮小する展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は小幅まちまちでの推移となっています。ドルインデックスが下落する中でドル/円が小幅に下落しての動きとなっています。一方、クロス円は堅調地合いであり、全体的には大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まる流れとなっています。現状ドル/円は150円台前半、ユーロ/円は162円台前半、ポンド/円は189円台前半から半ば、豪ドル/円は98円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 持ち直し基調一服
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクして下値を拡大する展開となりましたが、売り一巡後は持ち直し、目先はバンドの中心線を意識しての動きとなっています。一時バンドの中心線をブレイクする動きを見せましたが、すぐに調整の動きが意識されて目先はじり安基調となっています。このまま下落基調を強めるかどうかに注目ですが、バンドの中心線を挟んでの小動きとなる可能性も十分にあるでしょう。
目先はバンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向で、市場には徐々にエネルギーが蓄積していく局面となっています。ただ、バンド幅の縮小余地がまだ十分にあるため、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところです。まずは方向感を見極めながらの対応となりそうですが、狭いレンジでの動きとなるのではないかとみています。