昨日のNY株式市場は大幅下落となって引けました。米国のCPIが市場予想を上回ったことでインフレに対する警戒感が強まり、早期利下げ観測が後退する中でリスク回避的な動きが強まる展開となりました。これまでの上昇に対する調整の動きも強まっており、手仕舞い売り圧力が強まり、ダウは524ドル安の38272ドルで引けました。
米国債市場は利回りが大幅上昇となって推移しています。米国のCPIを眺めて早期利下げ観測が後退し、債券に対する売りの流れが強まる流れとなっています。特に短期債利回りが上げ幅を拡大する展開となっています。現状米10年債利回りは4.32%台半ば、30年債利回りは4.47%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米CPIを受けて米国債利回りが上昇しており、ドル買い圧力が強まる流れとなっています。ドルは主要通貨に対してい買われやすい地合いとなっており、上値を拡大する展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.25ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いで推移しています。米国の早期利下げ観測の後退や日銀の金融政策に対する思惑などを眺めて日米金利差の縮小に対する期待感が後退し、円売り圧力が強まる展開となっています。ドル/円は1円超の上昇であり、150円台回復しています。クロス円はポンド/円が1円超の上昇となる一方、豪ドル/円などはマイナス圏での推移となっており、まちまちとなっています。ただ、全体的には円売りの局面となっています。現状ドル/円は150円台後半、ユーロ/円は161円台半ば、ポンド/円は189円台後半、豪ドル/円は97円台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 目先は横ばい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から急騰してバンドの上限をブレイクしバンドウォークとなりました。その後上昇一服から調整の動きが意識されているものの、下値の堅い動きで横ばいでの推移となっています。調整の動きが入りやすい局面での下げ渋りであり、下値の堅さが意識されています。この形は再度バンドの上限まで上昇といった動きとなることも多いため、注意しておきたいところです。
目先はバンドの上限が横ばいに転じる一方、下限は上昇基調を強めています。トレンドそのものはまだ上向きであり、調整の動きが強まった場合でも下値は堅そうです。再度バンドの上限を目指す可能性も十分にあるでしょう。ただ、バンドの上限が横ばいから下落といった動きとなった場合はバンド幅の縮小傾向が意識され、大きな動きにはなりにくくなりそうです。