昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。米経済の足元の堅調を眺めてソフトランディングへの期待感が高まる展開となりました。NY地区連銀のインフレ期待が低下したことも好感されました。結局ダウは史上最高値を更新し、125ドル高の38797ドルで引けました。一方、ハイテク銘柄に対する調整の動きが強まったことでNASDAQはマイナス圏での引けとなりました。
米国債市場は利回りが低下しての推移となっています。朝方はしっかりとした動きを見せましたが、NY地区連銀の3年インフレ期待率が統計開始以降で最低となったことなどを受けて早期利下げ観測が強まる流れとなり、債券に対する買い戻しの動きが強まり、10年債利回りなどはマイナス圏に転じる動きとなっています。現状米10年債利回りは4.17%台後半、30年債利回りは4.37%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは小幅上昇
為替相場はドルインデックスが小幅に上昇しての推移となっています。米国債利回りの低下を眺めて上値の重い展開となっていますが、売り一巡後は買い戻しの動きも見られており、前営業日終値を挟んでの動きが展開されています。米国の早期利下げ観測が強まる中でドルに対する売り圧力が強まっていますが、米CPIの発表を控えていることもあって様子見ムードとなっています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は小幅まちまちでの推移となっています。ドル/円は一時149円台を割り込む動きとなりましたが、NY時間帯に入り持ち直し基調を強め、その後は前営業日終値を挟んでの小動きとなりました。円に対する売られ過ぎ感や米国の早期利下げ観測などを背景に円に対する買い戻しの動きが見られたものの、日銀の金融政策に対する思惑から円売りの流れも根強く、円を買い進む動きにはなりませんでした。クロス円も全体的に前営業日終値を意識しての動きとなっています。現状ドル/円は149円台前半、ユーロ/円は160円台後半、ポンド/円は188円台半ば、豪ドル/円は97円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - レンジ圏での動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から急騰してバンドの上限をブレイクする動きとなりましたが、すぐに調整の動きが意識されて下落する流れとなっています。ただ、バンドの中心線までは下落せずに持ち直しており、目先はバンドの+1σを挟んでの動きが展開されています。下値の堅い流れですが、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを意識しての動きとなっています。
目先はバンドの上下限中心線が上昇しての動きです。トレンドそのものが上向きであり、下値の堅さが意識されています。目先はやや軟調地合いでバンドの中心線を目指す動きですが、押し目買い優勢で再度バンドの上限を目指す可能性が高そうです。