昨日のNY株式市場は続伸しての引けとなりました。朝方はダウが早期利下げ観測の後退や地銀の先行きに対する不透明感などから上値を抑えられる展開となりましたが、売り一巡後は足元の米経済の堅調地合いを背景に買い戻される展開となりました。ただ、上値の重さも意識されて小幅高での引けとなりました。結局ダウは48ドル高の38726ドルで引けました。
米国債市場は利回りが上昇しての推移となっています。欧州債利回りの上昇や米株の持ち直しなどを背景に、債券売り圧力が強まりました。米早期利下げ観測の後退も債券利回りを押し上げる要因となっています。ただ、直近の上昇に対する調整の動きもあり、積極的に上値を拡大する展開にはなっていません。現状米10年債利回りは4.15%台半ば、30年債利回りは4.35%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは小幅上昇
為替相場はドルインデックスが小幅に上昇しての推移となっています。米国債利回りの上昇を眺めて底堅い動きが展開されています。ただ、欧州の利下げ観測が後退する中でユーロに対する買い戻しの動きもあり、ドルの上値が抑えられています。全体的には大きな動きにはなっておらず、方向感の見えにくい展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台半ばから後半、ポンド/ドルは1.26ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合いでの推移となっています。米国債利回りの堅調や日本の金融政策に対する思惑から円売りの流れが強まり、ドル/円やユーロ/円などが1円超の上昇となる展開となっています。その他のクロス円も上昇基調を強めており、円は主要通貨に対してい売られる流れとなっています。現状ドル/円は149円台前半から半ば、ユーロ/円は160円台後半、ポンド/円は188円台半ば、豪ドル/円は96円台後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限からの調整の動きが意識され、目先は中心線での動きとなっています。中心線で支えられるかどうかに注目です。流れとしては支えられる可能性が高いように思われ、支えられればバンドの上限まで上昇といった動きになるのではないでしょうか。
目先はバンドの上限が横ばい、下限が上昇といった動きとなっています。バンド幅はかなり縮小しており、市場にはエネルギーが蓄積されています。動き出したら大きくなる可能性が高まってきているので、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要でしょう。目先は下値の堅さが意識されていますが、バンドの中心線を意識しての動きであり、まずは方向感を見極めながらの対応となりそうです。