米PPIが市場予想を下回り、リスク志向の動き強まる(4.13 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇して引けました。米国の生産者物価指数が市場予想を下回ったことで米国の金融引き締めに対する思惑が後退し、リスク志向の動きが強まる展開となりました。ダウは383ドル高の34029ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、上昇して引けました。朝方は米生産者物価指数を受けてインフレ懸念が和らぎ、債券に対する買い戻しの動きが強まる展開となりましたが、米株の大幅上昇を眺めて安全資産である米国債売りの流れが展開され、長期債利回りを中心に上昇する展開となりました。米10年債利回りは3.44%台後半、30年債利回りは3.68%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 – ECBでの50bpの利上げ期待から、ユーロ買い優勢
為替相場では、ドルインデックスが続落。米国債利回りは堅調地合いとなって引けましたが、インフレ圧力の低下をが意識され、ドルに対する売り圧力が強まる展開となっています。ECBの利上げ継続に対する警戒感が強まり、5月の50bpの利上げも意識される状況となっており、ユーロ/ドルが上値を拡大する展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.10ドル台半ば、ポンド/ドルは1.25ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの下落を眺めてドル/円が軟調地合いとなる一方、クロス円は全体的に底堅い動きが展開されました。特にオセアニア通貨に対する買いの動きが意識されて上値を拡大しています。米株の上昇を眺めてリスク志向の動きが意識されており、円売り圧力が強まりました。ドル/円は132円台半ば、ユーロ/円は146円台半ば、ポンド/円は165円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –下落基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をバンドブレイクして下げ幅を拡大したものの、そこから調整の動きが展開されてバンドの中心線を意識しての動きとなっています。一時中心線をブレイクしたものの、すぐに上値を抑えられ、目先はバンドの中心線を挟んでの動きとなっています。ここからの方向感が重要となりますが、再度バンドの下限を目指す動きとなるかどうか注目です。
現状、バンドの上限が下落する一方、下限は持ち直し基調となっています。バンド幅が縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていく形となっています。ただバンド幅はまだ縮小の余地が大きく、レンジ圏での動きが意識されやすい状況です。