企業決算を控え、米株は上値が重い(4.12 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落して引けました。米国の消費者物価指数が市場予想を下回ったことで、米国の金融引き締めに対する思惑が後退し、リスク志向の動きが展開されました。FOMC議事要旨の発表を受けて5月の利上げに対する警戒感が後退したことも意識されました。しかし、引けにかけて経済の先行きに対する警戒感や企業決算を控えていることもあって調整の動きが入り、マイナス圏に転じての引けとなりました。ダウは38ドル安の33646ドルでの引けとなっています。
米国債市場では、まちまちでの引けとなりました。米国の消費者物価指数が市場予想を下回ったことを背景に、金融引き締めに対する思惑が後退して債券に対する買い戻しの動きが展開されました。しかし、長期債利回りは上値を抑えられ、30年債利回りがマイナス圏での引けとなりました。米10年債利回りは3.39%台後半、30年債利回りは3.63%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 – 米国債利回りの低下をうけ、ドルインデックス続落
為替相場では、ドルインデックスが続落。米国の金融引き締めに対する思惑が後退したことを受けて米国債利回りが短期債を中心に低下する展開となり、ドルの上値が抑えられる流れとなりました。また、ECBの利上げに対する思惑が意識される状況となっていることも、ドル売りの流れを後押ししています。ユーロ/ドルは一時1.10ドルを回復、目先は1.09ドル台後半での推移となっています。また、ポンド/ドルは1.24ドル台半ばから後半での推移となっています。
円はまちまちでの推移。ドルインデックスの下落を眺めてドル/円が軟調地合いとなる一方、クロス円は全体的に底堅い動きが展開されました。ただ、米株の上値の重い展開を眺めて円に対する買い戻しの動きもあり、上げ幅は縮小する展開となっています。現状ドル/円は133円台前半、ユーロ/円は146円台前半、ポンド/円は166円台前半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をバンドブレイクして下げ幅を拡大したものの、そこから調整の動きが意識されてバンドの中心線を目指しての戻りとなりました。しかし、中心線には届かずに下落しており、上値の重い展開となっています。このままバンドの下限まで下落するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が下落する一方、下限は横ばいからじり高といった動きとなっています。バンド幅は縮小傾向となっており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていく形です。ただ、まだバンド幅は縮小の余地があり、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところだといえます。上値の重さが意識されバンドの下限を目指す可能性が高い中、下限まで下落するか、下限で支えられるかどうかに注目です。