EA-BANK モーニングレポート
今週末に米雇用統計を控え、様子見ムード(8.1 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が小幅に下落しての引けとなりました。ISM製造業景況指数が市場予想を上回ったことでプラス圏に浮上する場面もありましたが、ここまでの上昇に対するポジション調整の動きなどが意識されて上値が抑えられる展開となりました。ただ、インフレに対する警戒感が後退していることなどを受けて積極的に売り込む展開にはなっておらず、週末の雇用統計に向けて様子見ムードが強まる流れとなりました。ダウは46ドル安の32798ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、短期債利回りが底堅い動きを維持する一方、長期債利回りが低下傾向を強める展開となっています。市場は来年の利下げをすでに織り込み始めており、長期債に対する買いの流れが意識されています。また、米経済の減速に対する警戒感は強まっており、米国債に対する買い意欲は増す状況となっています。ただ、米10年債利回りは2.58%台、30年債利回りは2.91%台でそれぞれ推移しています。
為替相場 – 円の独歩高基調継続
為替相場では、ドルインデックスが続落しての推移となっています。米長期債利回りの低下などを背景にドルに対する売りの流れが継続する展開となっています。米国の金融政策で大幅利上げに対する警戒感が後退していることなどがドルの上値を抑えています。また、ペロシ米下院議長が台湾を訪問する見通しといった報道を受けて米中間の対立が懸念され、ドル売り圧力が強まる場面もありました。現状でユーロ/ドルは1.02ドル台中盤、ポンド/ドルは1.22ドル台中盤で推移しています。下値の堅い動きで買い優勢の流れとなっています。
円は買い優勢の流れとなって引けています。ドル/円が下値を拡大する中でクロス円も売り優勢の流れとなっています。円は主要通貨に対して独歩高基調となっており、円高の流れが強まっています。米株が上値の重い展開となったことも円に対する買い戻しの動きを意識させました。現状でドル/円は131円台中盤で、ユーロ/円は135円台前半での推移となっています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 目先小動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、下限で支えられて中心線まで持ち直したものの、そこで抑えられて再度下落する展開となっています。ただ、バンドの下限には届いておらず、目先はじり安基調となっています。方向感の見えにくい状況であり、下値の堅さが意識されています。このまま下げ渋りから持ち直しといった動きになるのかどうかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線が下落基調となっています。トレンドそのものは下向きであり、売り優勢の局面と言えそうです。目先は下げ渋っていますが、再度バンドの下限まで下落してもおかしくないところです。逆に持ち直す動きとなっても上値は重く、戻り売り優勢といった局面だといえます。