金融システム不安後退で、米債券利回り上昇(3.28 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落して引けました。朝方は金融システム不安に対する警戒感が後退したことでしっかりとした動きとなり、ダウは118ドル高の32551ドルまで上昇しました。しかし、買い一巡後は米国債利回りの上昇などを眺めてハイテク銘柄を中心に売りの流れが展開されたことや調整売り圧力が強まり、マイナス圏に転じての引けとなりました。ただ、積極的に売り込む展開にはならず、引けにかけて下げ幅を縮小しました。ダウは37ドル安の32394ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが上昇。金融システム不安に対する警戒感が後退し、米国の金融引き締めに対する思惑から債券に対する売り圧力が強まる展開となりました。特に短期債利回りが大きく上昇しての引けとなっています。米10年債利回りは3.56%台後半、30年債利回りは3.76%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – ドルインデックス続落で、円買い優勢
為替相場では、ドルインデックスが続落。米国債利回りは上昇したものの、欧州株の堅調地合いを眺めてユーロやポンドに対する買い戻しの動きが強まる中、ドルの上値が抑えられる展開となりました。ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.23ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は主要通貨に対してまちまちでの推移。ドルインデックスの下落を受けてドル/円が軟調地合いとなって131円を割り込んでの推移となりました。また、ユーロ/円やポンド/円も小幅に下落しての推移となっています。一方、オセアニア通貨はしっかりとした動きとなって推移しています。全体的には大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まりました。ドル/円は130円台後半、ユーロ/円は141円台後半、ポンド/円は161円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直しての動きとなっています。バンドの中心線を意識しての動きであり、ここをブレイクすることが出来るかどうかに注目です。中心線をブレイクしバンドの上限まで届いた場合でも、再度バンドの下限を目指す可能性も視野に入れておく必要がある展開だといえます。
現状、バンドの上下限中心線がほぼ横ばいとなっており、レンジ圏での動きが意識されやすい状況となっています。しかも目先はバンドの中心線を意識しての動きであり、方向感の見えにくい局面となっています。バンド幅は比較的狭いので、市場にはエネルギーが蓄積されている状況だといえます。