欧州株上昇の流れを受け、ダウ底堅い(3.27 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。朝方はSVBの買収の報道や金融システム不安に対する当局の対応への期待感から買い戻しの動きが強まる展開となりました。欧州株の堅調も好感され、ダウは一時326ドル高まで上昇しました。その後調整の動きが展開されましたが、底堅い動きが維持されて194ドル高の32432ドルでの引けとなりました。しかし、米国債利回りの大幅上昇を眺めてハイテク銘柄に対する売りが意識され、NASDAQはマイナス圏で引けました。
米国債市場では、利回りが大幅上昇となって引けています。欧州債利回りの上昇や金融システム不安に対する警戒感が後退したことなどを背景に、金利スワップ市場で利上げの確率が高まったことなどを受けて債券に対する売り圧力が強まりました。2年債利回りは一時4%台を回復するなど大幅上昇となりました。米10年債利回りは3.52%台後半、30年債利回りは3.76%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米国債利回りの大幅上昇を背景に、円売り優勢
為替相場では、ドルインデックスが下落。米国債利回りは大幅上昇となっていますが、リスク回避的な動きが巻き戻される中で安全資産としてのドル買いの流れが修正される展開となっています。ユーロやポンドに対する買い戻しの動きが展開される中でドルの上値が抑えられました。ただ、大きな動きにはなっておらず、様子見ムードとなっています。ユーロ/ドルは1.07ドル台後半、ポンド/ドルは1.22ドル台後半でそれぞれ引けました。
円は主要通貨に対して売られる流れとなりました。ドル/円が米国債利回りの大幅上昇やダウの上昇などを背景としたリスク志向の動きに支えられて上値を拡大しており、クロス円も買い優勢の流れが強まりました。ユーロ/円やポンド/円は1円を超える上げ幅となっています。現状ドル/円は131円台半ば、ユーロ/円は142円台前半、ポンド/円は161円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入り、目先はバンドの中心線を意識しての展開となっています。ここをブレイクして下値を拡大するか、支えられて再度上限まで上昇するかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線が横ばいとなっており、レンジ圏での動きが展開されやすい状況となっています。バンドの中心線を下抜けた場合はバンドの上限と下限で挟まれたレンジが意識されやすくなります。ただ、バンド幅が比較的狭いことから、市場にはエネルギーが蓄積されており、動き出したら大きなものとなる可能性が高まっているので、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。