25bpの利下げをこなし、ダウは530ドル安(3.22 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅下落となって引けました。FOMCは市場予想通り25bpの利上げとなりました。その後パウエルFRB議長の記者会見が行われ、利上げ休止を検討といった発言が流れたことでリスク志向の動きが強まる場面もありました。しかし、年内の利下げに対して否定的な発言がなされたことや、イエレン米財務長官が預金保険の適用範囲に関して、大幅な拡大は検討していないなどと述べたことでリスク回避的な動きが強まり、引けにかけて下げ幅を拡大しました。ダウは530ドル安の32030ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大幅低下。パウエルFRB議長が年内利下げに対して否定的な見方を示したことや、米株の大幅下落を受けて安全資産である米国債に対する買いの流れが強まる展開となりました。米2年債利回りは再度4%を割り込む展開となっています。米10年債利回りは3.43%台半ば、30年債利回りは3.65%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米国債利回りの低下でドル下落、円堅調
為替相場では、ドルインデックスが下落。米国債利回りの大幅低下などを背景に、ドル売り圧力が強まる展開となりました。米国の金融政策に関してはパウエルFRB議長が利上げ休止を検討といったことでドルに対する買いが意識された場面もありましたが、年内の利下げに対する否定的な発言が意識されてドルの上値が抑えられました。ドルインデックスは103を大きく割り込んでの推移となっています。ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.22ドル台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
円は堅調地合いとなっています。ドルインデックスの大幅下落と受けてドル/円が1円超の下落となるなど下値を拡大し、クロス円もつれ安となっています。米株の大幅下落なども円に対する買い意欲を強める流れとなりました。ドル/円は131円台半ば、ユーロ/円は142円台半ば、ポンド/円は161円台前半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –小幅持ち直し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてバンドウォークとなり、下値を拡大する展開となりました。しかし、目先は下げ渋りから小幅に持ち直す動きとなっています。買い戻しの動きがこのまま継続するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限の上昇基調が一服して下落に転じており、バンドの上下限中心線が下落する流れとなっています。トレンドそのものは下向きですが、一時的に調整の動きが入りやすい形となっています。バンドの中心線を目指しての動きとなりそうですが、上値は重く、戻り売りに抑えらる可能性が高い展開だといえます。