昨日のNY株式市場は大幅上昇となって引けました。米CPIが市場予想を下回ったことでインフレに対する警戒感が後退し、米国の金融引き締めの長期化に対する懸念が和らぐ展開となりました。米国債利回りの低下も意識される流れとなり、ダウは一時593ドル高となりました。上昇一服後は調整の動きが散見されましたが、結局489ドル高の34827ドルで引けました。
米国債市場は大幅下落となって推移しています。米国のCPIが市場予想を下回り、米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が後退する流れとなったことで債券利回りが下げ幅を拡大する流れとなっています。短期債利回りを中心に下げ幅を拡大しており、目先2年債利回りが20bp超の下落となっています。現状米10年債利回りは4.44%台後半、30年債利回りが4.62%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは大幅下落
為替相場はドルインデックスが大幅下落となって推移しています。米国債利回りの大幅低下を背景にドル売りの流れが強まっており、下値を拡大しています。ドルは主要通貨に対して下落しており、独歩安となっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台半ばから後半、ポンド/ドルは1.24ドル台後半でそれぞれ推移しています。
一方、円はまちまちでの推移となっています。ドル/円が下落する一方、クロス円が上昇する流れとなっています。ドルインデックスの大幅下落を眺めてドル/円が下値を拡大する一方、米株の大幅上昇を背景に円売りの流れが強まり、クロス円が上値を拡大する展開となっています。ドル/円は1円超の下落、ユーロ/円などは1円超の上昇となっています。現状ドル/円は150円台前半から半ば、ユーロ/円は163円台半ば、ポンド/円は187円台後半、豪ドル/円は97円台後半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 下値拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクする動きから下げ幅を拡大する展開となっています。一時的に持ち直す場面もありましたが、上値の重い展開となっており、買い一巡からは再度下値を拡大する展開となっています。バンドウォークとはなっていないものの売り優勢の流れであり、さらに下値を拡大する可能性もありそうです。
現状、バンドの上下限中心線が下落となっており、トレンドそのものが下向きです。一時的に買い戻しの動きが入っても上値は重そうで、下値を拡大しやすい形ということが出来そうです。150円を割り込んでもおかしくはないでしょう。