昨日のNY市場は米株が下落しての引けとなりました。米国の消費者物価指数が市場予想を上回ったことや米30年債入札の低調を受けて米国債利回りが大幅上昇となり、米株の上値を抑える展開となりました。金融引き締めの長期化に対する警戒感が強まっており、リスク回避的な動きが意識される局面となり、ダウは一時349ドル安となりました。引けにかけて買い戻しの動きが見られましたが、ダウは173ドル安の33631ドルで引けました。
米国債市場は大幅上昇となって引けました。10年債利回りや30年債利回りが10bp超の上昇となるなど上値を拡大しています。米消費者物価指数が市場予想を上回ったことや米30年債入札が不調となった事で債券に対する売り圧力が強まる展開となりました。2年債利回りも大きく上昇しており、5%台を回復しています。結局米10年債利回りは4.69%台半ばで、30年債利回りは4.85%台半ばで、それぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国の長期債利回りが大きく上昇する中、ドルに対する買い意欲が強まる展開となっています。ドルは主要通貨に対して買われる展開となり上値を拡大しました。ユーロ/ドルは1.05ドル台前半で、ポンド/ドルは1.21ドル台半ばから後半で、それぞれ推移しています。
一方、円はまちまちでの推移となっています。米株の軟調地合いを眺めて円に対する買い戻しの動きが全体的には見られていますが、ドルインデックスの上昇を背景にドル/円は上昇基調となっており、150円に迫る動きとなっています。現状ドル/円は149円台後半で、ユーロ/円は157円台半ばから後半で、ポンド/円は182円台半ばで、豪ドル/円は94円台半ばで、それぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 横ばい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入っています。ただ、下値の堅い動きであり、下げ渋りから横ばいでの動きが展開されています。目先は方向感の見えにくい展開であり、狭いレンジでの動きが展開されています。調整の入りやすい形で下値の堅さが意識されている状況であり、再度バンドの上限まで上昇する可能性も高いでしょう。
現状、バンドの上限が下落に転じ、下限が上昇基調を維持しています。バンド幅が縮小傾向となっていますが、縮小の余地がまだまだ大きいため、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところでしょう。まずはバンドの中心線を目指しての動きで、中心線では支えられるのではないかとみており、そこからバンドの上限を再度目指すのではないかとみています。下値の堅い動きが展開されるのではないでしょうか。