昨日のNY市場は米株が続伸しての引けとなりました。朝方は米生産者物価指数が予想を上回ったことで米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感から売り圧力が強まり、ダウが127ドル安となりました。しかし、売り一巡後は米長期債利回りの低下が意識され、リスク志向の動きが強まりました。結局ダウは65ドル高の33804ドルでの引けとなりました。
米国債市場はまちまちでの引けとなりました。米生産者物価指数が市場予想を上回ったことで年内の利上げ観測が意識されて短期債利回りが上昇しました。しかし、経済の先行きに対する不透明感の高まりや最近の金融当局者のハト派的な発言などが意識され、長期債に対する買い戻しの動きが強まり、30年債利回りは10bp超の下落となりました。米10年債利回りは4.55%台後半で、30年債利回りは4.69%台半ばで、それぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国の長期債利回りが大きく下落する中でドルの上値が抑えられました。ただ、米生産者物価指数が予想を上回ったことで短期債利回りが上昇しており、ドルの下げ幅は限定的なものとなりました。現状ユーロ/ドルは1.06ドル台前半で、ポンド/ドルは1.23ドル台前半で、それぞれ推移しています。
一方、円は軟調地合いで推移しています。ドルインデックスは下落しているものの、米株の持ち直しなどを背景に円売りの流れが意識されており、ドル/円が149円台での推移となっています。ドル/円の堅調地合いを眺めてクロス円も底堅い動きが展開されており、主要通貨に対して円は売られやすい地合いとなりました。現状ドル/円は149円台前半で、ユーロ/円は158円台前半から半ばで、ポンド/円は183円台半ばで、それぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 下落しての推移
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入っています。このままバンドの中心線を意識しての動きとなるかどうかに注目です。流れとしては下落基調が維持されており、中心線まで下落する可能性が高そうです。
現状、バンドの上限が下落に転じ、下限が上昇基調を維持しています。バンド幅が縮小傾向となっていますが、縮小の余地がまだまだ大きいため、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところでしょう。まずはバンドの中心線を目指しての動きで、中心線では支えられるのではないかとみています。そこからしばらくはレンジ圏での動きとなるのではないでしょうか。