昨日のNY市場は米株が上昇しての引けとなりました。原油価格が下落する中、インフレに対する警戒感が和らぎ、ここまでの下落に対する買い戻しの動きが意識されました。米国の金融引き締めの長期化に対する懸念は根強いものの、ポジション調整の動きが強まりました。ダウは116ドル高の33666ドルでの引けとなっています。
米国債市場は利回りが低下しての引けとなりました。米国の金融引き締めの長期化に対する思惑などから債券に対する売りの流れが強まる場面もありましたが、米個人消費の下振れなどを眺めてポジション調整の動きが強まりました。米10年債利回りは4.57%台後半で、30年債利回りは4.70%台後半で、それぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米国債利回りが低下する中でドルに対する調整売り圧力が強まる展開となっています。米国の金融政策の先行きに対する思惑からドルは先高観が根強いものの、ここまでの上昇に対する修正の動きから上値を抑えられています。現状ユーロ/ドルは1.05ドル台半ばで、ポンド/ドルは1.22ドル台前半で、それぞれ推移しています。
一方、円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの下落を背景にドル/円が上値の重い展開となる一方、米株の持ち直し基調などを受けてクロス円は底堅い動きが展開されており、全体的にはやや円安といった動きとなっています。現状ドル/円は149円台前半から半ばで、ユーロ/円は157円台半ばから後半で、ポンド/円は182円台前半で、それぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 狭いレンジ
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの中心線を挟んでの動きで、方向感の見えにくい展開となっています。目先は様子見ムードが強まっており、狭いレンジでの動きです。バンドの下限から持ち直して上限を目指したものの、上限には届かずに下落し、中心線を意識しての動きとなっています。
現状、バンドの上限は横ばい、下限はじり安といった動きとなっています。やや上値の重さが意識されるところですが、下限が横ばいへと転じる可能性が高く、レンジ圏での動きが意識されやすい状況です。バンド幅は比較的狭いので動き出したら大きくなる可能性はありますが、目先はバンドの中心線を意識しての動きであり、方向感を見極めながらの対応となりそうです。