先週末のNY市場は米株が下落しての引けとなりました。朝方は買い戻しの動きも見られましたが、ボウマンFRB理事のタカ派的な発言などをも受けて米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が強まり、上値を抑えられました。ダウは106ドル安の33963ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。米国の金融引き締めの長期化に対する思惑は強まっているものの、ここまでの上昇に対する調整の動きが強まり、債券に対する買い戻しの動きが強まりました。米10年債利回りは4.43%台後半で、30年債利回りは4.52%台後半で、それぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りは低下しているものの、ボウマンFRB理事のタカ派的な発言などを背景にドルに対する買い戻しの動きが意識され、堅調地合いとなりました。現状ユーロ/ドルは1.06ドル台半ばで、ポンド/ドルは1.22ドル台前半から半ばで、それぞれ推移しています。
一方、円は軟調地合いでの推移となっています。日銀の金融政策決定会合で現行の大規模な金融緩和策の維持を決定したことや、植田日銀総裁が会見で金融緩和を継続していく考えを示したことで円売りの流れが意識されました。ただ、米国債利回りの低下などを眺めて伸び悩む場面もありました。ただ、ドル/円の上昇を受けてクロス円も堅調地合いとなっています。現状ドル/円は148円台半ばで、ユーロ/円は157円台後半で、ポンド/円は181円台半ばで、それぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 上値重い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直し、一気にバンドの上限まで上昇しました。しかし、上限では抑えられて下落しており、目先は中心線を目指す動きとなっています。このまま中心線まで下落する可能性は高そうで、そこで支えられるかがポイントとなりそうです。支えられれば再度バンドの上限を目指す動きが期待できそうです。
現状、バンドの上下限中心線がじり高となっています。トレンドとしてはやや上向きといった状況です。ただ、バンド幅は比較的広く、大きな動きにはなりにくいところとなっています。バンドの上下限中心線も徐々に横ばいでの動きとなっていく可能性が高そうで、レンジ圏での動きが展開されるのではないかとみています。バンドの中心線を挟んでの小動きとなる可能性もあり、いずれにしても目先は大きな動きにはなりにくそうです。