材料難の中、ダウ小幅高(8.14 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇して引けました。ハイテク銘柄に対する買いの動きが強まり、NASDAQが上値を拡大する一方、中国経済の先行きに対する不透明感が嫌気されてダウが上値の重い展開となりました。しかし、引けにかけて買い戻しの動きが強まり、ダウも小幅高での引けとなっています。ただ、米国の消費者物価指数や生産者物価指数を通過したことで手掛かり材料難となっており、全体的には大きな動きにはなりませんでした。ダウは26ドル高の35307ドルで引けています。
米国債市場では、利回りが上昇。インフレに対する警戒感が強まる中で債券利回りが上値を拡大する展開となりました。また、米株の堅調地合いも債券に対する売り圧力を強めました。米10年債利回りは4.19%台前半、30年債利回りは4.28%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 様子見ムードも円安基調継続
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国債利回りの上昇や米株の堅調地合いなどを眺めてドルに対する買い意欲が強まる展開となっています。ただ、手掛かり材料に欠ける中で、積極的にドルを買う動きにはなっておらず、様子見ムードが強まりました。現状でユーロ/ドルは1.09ドル台前半、ポンド/ドルは1.26ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合い。ドルインデックスの上昇を眺めてドル/円が上昇する流れとなっており、クロス円も全体的に底堅い動きが展開されています。米株の上昇も円売りの流れをサポートしています。ただ、市場全体に様子見ムードが強まる中で、円売り圧力も減退しています。現状ドル/円は145円台半ば、ユーロ/円は158円台半ばから後半、ポンド/円は184円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 底堅い動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いており、目先は上限を目指す形となっています。このまま上昇基調を維持して上限に到達するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が横ばい、下限が上昇といった動きになっています。比較的底堅い動きになりやすいところであり、バンド幅は縮小傾向となっています。市場には徐々にエネルギーが蓄積されていく状況ですが、まだ縮小の余地があるため、すぐに大きな動きにはなりにくい局面となっています。