原油高を背景に、ダウ上昇(8.11 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。米生産者物価指数が市場予想を上回ったことを受けてリスク回避的な動きが強まる一方、原油高を背景に関連銘柄が上昇したことなどを背景にダウはプラス圏での引けとなりました。しかし、米国債利回りの上昇などを受けてハイテク銘柄には売りの流れが展開され、NASDAQがマイナス圏での引けとなりました。結局ダウは105ドル高の35281ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが上昇。米生産者物価指数が市場予想を上回ったことでインフレに対する警戒感が強まり、米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感から短期債利回りを中心に利回りが上値を拡大しました。米10年債利回りは4.15台前半、30年債利回りが4.26%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米国債利回りの上昇を背景に、円安傾向継続
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国債利回りの上昇などを背景にドルに対する買い意欲が強まる状況となっています。ただ、ポンド/ドルは上昇しての引けとなるなど、全体的にはまちまちといった動きになっています。ミシガン大学の消費者態度指数で期待インフレが低下したことでドルの上値が抑えられました。結局ユーロ/ドルは1.09ドル台半ば、ポンド/ドルは1.26ドル台後半でそれぞれ引けました
円は小幅まちまち。ドルインデックスの上昇を受けてドル/円はしっかりとした動きとなりましたが、ユーロ/円が小幅に下落するなど全体的には大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まりました。ドル/円は144円台後半、ユーロ/円は158円台半ばから後半、ポンド/円は184円台前半でそれぞれ引けました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 底堅い動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入ったものの、目先はバンドの中心線まで届かずに持ち直す動きとなっています。大きな動きにはなっていないものの、堅調地合いでバンドの上限を目指す形となっています。このまま上昇基調を維持することが出来るかどうかに注目です。
現状、バンドの上下限中心線が上昇しているため、トレンドそのものは上向きです。ただ、上限の上昇の勢いが落ちており、徐々に方向感の見えにくい流れになることが想定されます。バンド幅が縮小傾向を強め、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていくため、動き出したら大きくなる可能性があります。まずは方向感を見極めながらの対応が必要な局面となっています。