ダウは一時465ドル安まで下落するも、158ドル安まで持ち直す(8.8 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落して引けました。中国の貿易統計が市場予想を下回るなど、中国経済の先行きに対する不透明感が高まり、リスク回避的な動きが強まりました。ダウは一時465ドル安まで下落する展開となりましたが、売り一巡後は消費者物価指数を控えてポジション調整の動きが展開され下げ幅を縮小し、158ドル安の35314ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが低下。米株の軟調地合いを眺めて債券に対する買い戻しの動きが強まる展開となりました。ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁がハト派的な発言をしたことも意識されました。米10年債利回りは4.02%台前半、30年債利回りは4.20%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 – ダウ下落でドル軟調も、材料不足で円安継続
為替相場では、ドルインデックスが続伸。米国債利回りは低下したものの、欧州株の大幅下落などを眺めてユーロやポンドなどが下落しており、ドルの下値を支える展開となりました。欧州債券市場でドイツ10年債やフランス10年債、イタリア10年債などが10bp超の下落となったこともユーロを押し下げました。現状ユーロ/ドルは1.09ドル台半ば、ポンド/ドルは1.27ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は軟調地合い。リスク回避的な動きが展開される中で円に対する買いが強まる場面もありましたが、米株が引けにかけて下げ渋ったことや、ドルインデックスの上昇を眺めてドル/円が上昇したことなどを受けてクロス円も底堅い動きが展開されました。現状ドル/円は143円台半ば、ユーロ/円は157円台前半、ポンド/円は182円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上昇一服
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが展開されています。目先はじり安基調であり、このままバンドの中心線まで下落するかどうかに注目です。上値の重さが意識される状況であり、中心線まで下落してもおかしくはない局面となっています。
現状、バンドの上限が上昇、下限が横ばいからじり高といった動きとなっています。下値の堅さが意識される形であり、一時的に下落しても押し目買いに支えられやすい状況です。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいので、バンドの中心線で支えられて持ち直しても大きな動きにはなりにくい状況だといえます。