非農業部門雇用者数弱く、ダウ続落(8.4 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続落しての引けとなりました。米雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を下回る一方、失業率や賃金の伸びが予想よりも良かったことを受けて米国の金融政策に対する不透明感が強まる状況となっています。そうした中でアマゾンの決算を受けて上昇する場面もありましたが、アップルの決算を受けて上値を抑えられ、結局ダウは150ドル安の35065ドルで引けました。
米国債市場では、利回りが大幅下落。米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を下回ったことなどを背景に、債券に対する買いの動きが強まる展開となっています。米株の下落も債券利回りの上値を抑える展開となりました。ただ、失業率や賃金の伸びが予想よりも良かったことを受けて債券に対する売りが一時意識される場面もありました。米10年債利回りは14bp超の下落で4.03%台後半、30年債利回りは4.20%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米国債利回りの大幅下落で、ドル軟調
為替相場では、ドルインデックスが続落。米国債利回りが大幅下落となったことなどを背景に、ドル売り圧力が強まる展開となっています。ユーロ/ドルは1.10ドルを回復しての引けとなっています。また、ポンド/ドル、豪ドル/ドルなども底堅い動きが展開されました。ユーロ/ドルは1.10ドル台前半、ポンド/ドルは1.27ドル台半ばでそれぞれ引けました。
円は買われやすい地合いに。米株の軟調地合いなどを背景に、円に対する買い戻しの動きが展開されました。ドルインデックスの下落などを眺めてドル/円が142円台を割り込む流れとなり、クロス円も全般的にマイナス圏での引けとなりました。ドル/円は141円台半ばから後半、ユーロ/円は156円台前半、ポンド/円は180円台半ばから後半でそれぞれ引けました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上値の重い展開
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から買い戻しの動きが意識され、じり高基調となったものの、中心線まで戻せずに目先はじり安基調へと転じています。大きな動きにはなっていないものの、上値の重い展開が継続しています。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きとなっており、バンド幅の縮小傾向が強まっています。市場にはエネルギーが蓄積されており、バンドブレイクからバンドウォークといった動きになってもおかしくない展開となっています。まだ縮小の余地はありますが、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。