インフレ鈍化により、米株上昇、米債券利回り低下(7.28 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が上昇して引けました。米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が後退する中で買い戻しの動きが展開されました。ダウは一時282ドル高水準まで上昇し、買い一巡後は上値を抑えられたものの、176ドル高の35459ドルでの引けとなりました。また、米国債利回りの低下などを眺め、ハイテク銘柄でも買い意欲が強まりました。
米国債市場では、利回りが下落。米国のインフレの鈍化に対する期待感が強まる中、米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が後退しており、債券に対する買い戻しの動きが強まりました。米10年債利回りは3.95%台前半、30年債利回りは401%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 急激なポジション調整により、円独歩安
為替相場では、ドルインデックスが下落。米国債利回りの低下などを背景にドル売り圧力が強まる流れとなりました。前営業日の上昇に対する調整の動きも上値を抑える要因となりました。ユーロ/ドルは1.10ドル台を回復し1.10ドル台前半での動きに、ポンド/ドルは1.28ドル台半ばでそれぞれ引けました。
円は軟調地合い。調整の動きが急激に強まる展開となっており、ドル/円は1円超、ユーロ/円、ポンド/円などは2円超の上昇となるなど上値を拡大しました。米株高などを受けて円に対する売り圧力が強まる展開となったことや、日銀の植田総裁の発言などが意識され円買いが修正される展開となりました。ドル/円は141円台前半、ユーロ/円は155円台半ば、ポンド/円は181円台半ばでそれぞれ引けました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 上昇基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから、調整の動きが展開されましたが、下値が堅くじり高基調が継続しています。バンドの上限をバンドウォークする展開にはなっていませんが、上昇基調を維持しており、買い優勢の流れが継続しています。
現状、バンドの上下限中心線が上昇基調となっているため、トレンドそのものは上向きです。ただ、一時的な調整が入ってもおかしくない状況が続いているため、上値を抑えられる可能性は十分にあります。ただ、買い優勢の局面であるため、再度バンドの上限まで上昇する展開を視野に入れておく必要があります。