米CPI鈍化で、債券利回り大幅に低下(7.12 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇して引けました。米消費者物価指数が市場予想を下回ったことでインフレに対する警戒感が後退し、リスク志向の動きが強まる展開となりました。ただ、ダウはここまでの上昇に対する利食いの動きが展開されて引けにかけて上げ幅を縮小し、86ドル高の34347ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大幅に低下。米消費者物価指数が市場予想を下回ったことで債券に対する買いの動きが強まりました。短期債利回りを中心に10bpを超す下げ幅となっています。米10年債利回りは3.85%台半ばから後半、30年債利回りは3.94%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米金融引き締めの終焉睨み、ドル売り加速
為替相場では、ドルインデックスが大幅に下落。米国債利回りの大幅低下を眺めてドル売り圧力が強まる展開となっています。米国の金融引き締めが終わりに近付いているとの見方が強まっており、下値を拡大する流れとなっています。ドルは主要通貨に対して売られる地合いとなり、ユーロ/ドルは1.11ドル台前半から半ば、ポンド/ドルは1.29ドル台後半でそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移。ドル/円が下げ幅を拡大したことを背景にクロス円も上値の重い展開となりましたが、オセアニア通貨に対する買い戻しの動きが見られており、豪ドル/円などはプラス圏での推移となっています。現状ドル/円は138円台半ば、ユーロ/円は154円台前半、ポンド/円は179円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 小幅持ち直し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をバンドブレイクからバンドウォークといった動きとなっていましたが、そこから調整の動きに支えられてじり高基調となっています。バンドの中心線を目指す動きで下値の堅い動きとなっています。バンドの中心線で抑えられるか、ブレイクするのかに注目です。
現状、バンドの上限が下落、下限がじり高といった動きになっています。バンド幅が縮小傾向に入っており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されて来ています。ただ、まだ縮小の余地があるため、バンドブレイクからバンドウォークといったにはなりにくいところだといえます。まずは方向感を見極めながらの対応が必要な局面であり、目先はレンジ圏での動きとなる可能性が高いといえます。