米CPIの減速期待によりダウの買戻し加速(7.11 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続伸しての引けとなりました。買い戻しの動きが継続して上値を拡大しての動きとなっています。中国経済の先行きに対する期待感や消費者物価指数の減速に対する思惑から、リスク志向の動きが強まりました。ダウは317ドル高の34261ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りがまちまち。米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感から短期債利回りは上昇したものの、長期債利回りはインフレの減速に対する思惑から債券に対する買いの動きが展開されました。米10年債利回りは3.97%、30年債利回りは4.00%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – ドル/円は140円台まで下落
為替相場では、ドルインデックスが続落。インフレ鈍化に対する期待感からドル売りの流れが展開されています。ただ、消費者物価指数の発表を控えていることもあり、日中は様子見ムードとなりました。現状ユーロ/ドルは1.10ドル台前半、ポンド/ドルは1.29ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は買いの流れが強まりました。ドルインデックスの軟調地合いを眺めてドル/円が下げ幅を拡大する展開となっています。リスク志向の動きが意識される中で下げ渋る場面もありましたが、売りの流れが維持されました。現状ドル/円は140円台前半から半ば、ユーロ/円は154円台半ば、ポンド/円は181円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが意識されてバンドの中心線を割り込む動きとなりましたが、バンドの下限には届かずに持ち直し、目先はバンドの中心線を挟んでの動きとなっています。やや上値の重さが意識されていますが、積極的に売り込む流れにはなっていません。
現状、バンドの上下限中心線はほぼ横ばいとなっています。レンジ圏での動きが意識されやすい局面であり、目先はバンドの中心線を挟んでの動きが継続しやすい展開となっています。市場にはエネルギーが蓄積されてきていますが、まだ大きな動きにはなりにくい状況だといえます。