7月の利上げ観測高まり、ダウが大幅続落(7.6 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が大幅続落となって引けました。ADP雇用統計が市場予想を大幅に上回り、ISM非製造業景況指数も堅調な結果となったことなどを受けて米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が強まり、米株は下げ幅を拡大する展開となりました。ダウは一時500ドル超の下落となり、売り一巡後は持ち直す動きも見られましたが、戻りは弱く366ドル安の33922ドルで引けました。
米国債市場では、利回りが上昇。米経済指標の好調を受けて7月利上げに対する思惑が強まり、債券に対する売り圧力が強まりました。2年債利回りが一時16年1か月ぶりの高水準まで上昇、10年債利回りは終値で4%台を回復しました。米10年債利回りは4.03%台前半、30年債利回りは3.99%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米利回り急騰も、ドル/円下落
為替相場では、ドルインデックスが下落。米国債利回りは上昇したものの、日中は週末の米雇用統計を控えてポジション調整が見られており、さらにECBの利上げ観測などもあってユーロに対する買い戻しの動きが展開されてドル売りが圧力が強まりました。米国の利上げがかなり織り込まれていたこともドルの上値を抑えました。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台後半、ポンド/ドルは1.27ドル台前半から半ばで推移しています。
円は堅調地合いで推移。リスク回避的な動きが強まる中で円に対する買い戻しの動きが展開されています。ドル/円は一時144円を割り込む動きとなりましたが、日米金利差の拡大が意識されて下げ渋る展開となっています。また、クロス円もユーロ/ドルの上昇を受けてユーロ/円の下値が支えられるなど、積極的に売り込む流れにはなりませんでした。現状ドル/円は144円台前半、ユーロ/円は156円台後半、ポンド/円は183円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 下落基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から下落してバンドの中心線まで下落、そこで支えられて持ち直したものの、バンドの+1σ前後で抑えられて再度下落し、目先はバンドの中心線を割り込む動きとなっています。上値の重さが意識される中で下げ幅を拡大してバンドの下限まで下落するかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が下落し下限が上昇する展開となっています。バンド幅は縮小傾向で市場に徐々にエネルギーが蓄積されてきている状況です。ただ、バンド幅は比較的広い状況であり、縮小の余地がまだ残っています。しばらくはバンドの中心線を意識しての小動きとなる可能性が高く、狭いレンジでの動きとなる可能性が高いといえます。