堅調な米GDP確定値を背景に、ダウ上昇(6.29 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。米GDP確定値などが市場予想を上回ったことなどを背景に、リスク志向の動きが強まりました。ダウは269ドル高の34122ドルで引けました。一方、ハイテク銘柄に対する調整売りの流れが展開され、NASDAQは小幅に下落して引けました。
米国債市場では、利回りが大幅上昇。2年債利回りや10年債利回りなどは10bpを超える上げ幅となっています。米経済指標の好調を眺めて米国の利上げ観測が強まり、債券に対する売り圧力が強まる展開となりました。米10年債利回りは3.83%台後半、30年債利回りは3.89%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米国債利回りの上昇で、ドル買い優勢
為替相場では、ドルインデックスが上昇。足元の米経済の堅調や米国債利回りの大幅上昇を眺めてドル買い圧力が強まる展開となりました。ECBの利上げに対する思惑から一時ユーロ/ドルが買われる場面もありましたが、上値を抑えられて1.09ドルを割り込んでの推移となっています。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台半ば、ポンド/ドルは1.26ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移。全体的にはダウの上昇などを背景に円に対する売り圧力が強まっていますが、ユーロ/円はマイナス圏での推移となっています。また、ドルインデックスの上昇を受けてドル/円も145円を目指す動きとなっていますが、ポジション調整の動きも展開されており、大きな動きにはなっていません。現状ドル/円は144円台後半、ユーロ/円は157円台前半、ポンド/円は182円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – じり安
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入り、中心線を目指して下落したものの、中心線に届かずに持ち直す動きとなっています。ただ、バンドの+1σを挟んでの動きから目先はじり安基調となってバンドの中心線を目指す形となっています。大きな動きにはなっておらず、方向感の見えにくい流れとなっています。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きになっています。バンド幅が縮小傾向であり、市場には徐々にエネルギーが蓄積されてきています。ただ、縮小の余地がまだあるため、大きな動きにはなりにくいところだといえます。しばらくはバンドの中心線を意識しての動きとなる可能性が高いといえます。