年内2回の追加利上げ期待で、米国債利回り上昇(6.22 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。パウエルFRB議長の発言を受けて年内2回の利上げに対する思惑が意識されて売りの流れが展開される一方、ハイテク銘柄に対する買い戻しの動きが入ったことで下値が支えられる流れとなりました。結局ダウは4ドル安の33946ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが上昇。パウエルFRB議長の発言を受けて金融引き締めの長期化に対する思惑から債券に対する売り圧力が強まる展開となっています。ダウの下げ渋りなどもあり、債券に対する買い戻しの動きは強まりませんでした。米10年債利回りは3.79%台半ば、30年債利回りは3.86%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 金利差拡大で、ポンド/円が1円超の上昇
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国債利回りの上昇などを背景に、ドルに対する買い意欲が強まる展開となっています。BOEの金融政策決定において、市場予想を上回る利上げが行われたことでポンドが上げ幅を拡大する場面もありましたが、材料出尽くし感などもあってポンド/ドルはマイナス圏での推移となっています。現状ユーロ/ドルは1.09ドル台半ば、ポンド/ドルは1.27ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は軟調地合い。ドルインデックスの上昇や日米金利差の拡大が意識される中でドル/円が上昇基調となり、1円超の上昇となっています。また、クロス円もドル/円の上昇を眺めて堅調地合いとなっており、ポンド/円も1円超の上昇となっています。円は主要通貨に対して売られる流れとなっており、ドル/円は143円台を回復しての動きとなっています。現状ドル/円は143円台前半、ユーロ/円は156円台後半、ポンド/円は182円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をバンドウォークする展開から調整の動きが入りましたが、下値の堅さが意識されて下げ渋り、目先はじり高基調となっています。調整が入りやすい局面での上値拡大であり、再度バンドの上限まで上昇する可能性もあります。目先は+1σを意識しての動きとなっていますが、このまま上昇基調を継続する可能性も視野に入れておく必要があります。
現状、バンドの上下限中心線が上昇しての動きとなっています。トレンドそのものが上向きで、押し目買い優勢の流れとなっています。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくい局面だといえます。目先は下値の堅さが意識されるため、安易な戻り売りはリスクがある展開だといえます。