金融引き締めの長期化懸念から、ダウ下落(6.16 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が下落して引けました。朝方は買いの流れが継続して上値を拡大しましたが、当局関係者のタカ派的な発言などを受けて調整売り圧力が強まる展開となりました。3連休を控えてのポジション調整なども意識され、売り圧力が強まる展開となり、ダウは108ドル安の34299ドルで引けました。
米国債市場では、利回りが上昇。バーキン・リッチモンド連銀総裁やウォーラーFRB理事のタカ派的な発言などを背景に、金融引き締めの長期化に対する思惑が意識され、債券に対する売り圧力が強まりました。特に短期債利回りが上げ幅を拡大しており、2年債利回りなどは一時10bpを超す上昇となりました。米10年債利回りは3.76%台前半、30年債利回りは3.85%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米国債利回りの上昇などを背景、ドル円上昇
為替相場では、ドルインデックスが小幅に上昇。米国債利回りの上昇などを背景に、ドルの下値が支えられる展開となりました。ただ、ポンドに対する買い意欲が強まったことでポンド/ドル上昇するなど、全体的には小幅まちまちとなって引けました。ユーロ/ドルは1.09ドル台半ば、ポンド/ドルは1.28ドル台前半でそれぞれ引けました。
円は軟調地合い。ドルインデックスが堅調地合いとなったことでドル/円が上値を拡大する流れとなっています。日米の金利差の拡大に対する思惑も買い意欲を強める展開となりました。ドル/円、ユーロ/円は1円超の上昇となり、ポンド/円は2円超の上げ幅となるなど大幅上昇となって引けました。ドル/円は141円台後半、ユーロ/円は155円台前半、ポンド/円は181円台後半でそれぞれ引けました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが展開されているものの、下値が堅く下げ渋っており、目先は横ばいでの推移となっています。調整の動きが入りやすい場面で下値が堅い動きとなる場合、買い意欲が強まりバンドの上限まで上昇といった動きになる可能性があり、かつ大陽線となることもあるので注意が必要です。
現状、バンドの上限がじり高、下限が上昇といった動きになっています。上限の上昇の勢いが落ちていますが、トレンドそのものは上向きであり、下値が支えられる可能性は高いといえます。バンドの上限を再度試す展開を視野に入れておく必要があります。