FOMCをこなし、ダウは調整により232ドル安(6.14 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。FOMCやパウエルFRB議長の記者会見はタカ派的なものとなり、リスク回避的な動きが強まりました。政策金利に関しては予想通り現状維持となりましたが、年内の利下げは否定的な見方を維持し、逆に年2回の利上げを示唆しています。ただ、ハイテク銘柄に買い戻しの動きが強まる中でダウも下げ幅を縮小し、ダウは232ドル安の33979ドルで引けました。
米国債市場では、利回りがまちまち。FOMCでは政策金利が現状維持となったものの、パウエルFRB議長の記者会見でタカ派的な見方が意識され、債券に対する売り圧力が強まりました。2年債利回りなどは一時10bp超の上昇となりました。ただ、パウエル議長の7月の利上げはまだ決まっていないとの発言で、修正の動きが入り長期債利回りはプラス圏での引けとなりました。米10年債利回りは3.78%台半ば、30年債利回りは3.88%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 – ドル安も、円安基調継続
為替相場では、ドルインデックスが下落。ユーロやポンドに対する買い意欲が強まる中でドル売り圧力が強まりました。ただ、米国の金融引き締めの長期化に対する思惑が強まったことでドル売りの流れに修正の動きが入り、ドルインデックスも下げ幅を縮小しました。現状ユーロ/ドルは1.08ドル台前半、ポンド/ドルは1.26%台半ばでそれぞれ推移しています。
円は軟調地合い。ドルインデックスは下落しているものの、ドル/円がしっかりとした動きとなって140円台を回復する流れとなっています。一方、クロス円もリスク志向の動きが展開される中で上値を拡大しています。中でも金融引き締めに対する思惑からポンドに対する買い意欲が強まっており、2円以上の上げ幅となっています。現状ドル/円は140円台前半、ユーロ/円は151円台前半から半ば、ポンド/円は176円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 持ち直し
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限を意識しての動きから持ち直し基調を強め、バンドの中止線を抜けてそのままバンドの上限を意識しての動きとなっています。ただ、上限には届かずに一時中心線まで下落しています。目先は再度上昇しておりバンドの上限を目指す動きとなっています。このまま上昇基調を維持して上限まで上昇することができるかどうかに注目です。
現状、バン幅が緩やかに拡大する展開となっています。ただ、バンド幅はかなり拡大しており、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところとなっています。バンドの中心線と上限とで挟まれたレンジを動く可能性が高いといえます。目先は、堅調地合いのため上限を目指すものの、そこでは抑えられる可能性が展開だといえます。