米新規失業保険申請件数が前週から大幅増(6.8 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇して引けました。米国の新規失業保険申請件数が市場予想よりも悪化したことなどを背景に米国の金融引き締めの長期化に対する思惑が後退し、リスク志向の動きが展開されました。買い戻しの動きが強まる中でダウは168ドル高の33833ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが低下。米経済指標の悪化を受けて債券に対する買い戻しの動きが強まる展開となりました。米国の金融引き締めの長期化に対する思惑が後退したことで、利回りは下げ幅を拡大する展開となりました。米10年債利回りは3.72%台前半、30年債利回りは3.89%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米国債利回りの低下などを背景にドル軟調
為替相場では、ドルインデックスが下落。米国債利回りの低下などを背景にドル売り圧力が強まる展開となっています。ここまでの堅調地合いに対する修正の動きが展開されており、下値を拡大しています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台後半、ポンド/ドルは1.25ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移。ドルインデックスの下落を眺めてドル/円が下げ幅を拡大する展開となっています。ただ、米株の堅調地合いなどを眺めてクロス円はしっかりとした動きが展開されており、全体的にはまちまちといった展開となりました。現状ドル/円は138円台後半、ユーロ/円は149円台半ばから後半、ポンド/円は174円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 横ばいでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクしてそのままバンドウォークとなって下値を拡大しました。しかし、目先は調整の動きが展開されて下げ止まる流れとなっています。ただ、上値も重く横ばいでの動きとなっています。流れとしては上値の重さが意識されやすい状況で、再度バンドの下限まで下落といった動きとなる可能性が高いといえます。
現状、バンドの上限が下落基調を強める一方、下限は下落基調が一服して小幅上昇となっています。バンド幅が縮小傾向となっていますが、まだ縮小の余地があることから、大きな動きにはなりにくいところだといえます。バンドの中心線に届く可能性もありますが、上値は重く戻り売り優勢からバンドの下限まで下落といった動きを視野に入れておく必要があります。