非農業部門雇用者数が市場予想を上回るも、米株上値が重い(6.6 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が小幅に上昇して引けました。新規の手掛かり材料難が意識される中で方向感の見えにくい展開となっていますが、ここまでの上昇に対する調整の動きなども展開され、ダウは一時下げ幅を拡大する場面もありました。ただ、ハイテク銘柄に対する買いの動きも見られ、結局ダウは10ドル高の33573ドルで引けました。
米国債市場では、利回りがまちまち。ISM非製造業景況指数などを眺めて6月のFOMCでの利上げに対する見方は後退していますが、米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったことなどを背景に金融引き締めの長期化に対する思惑は根強く、短期債利回りを中心にしっかりとした動きとなりました。一方、長期債利回りは景気の先行きに対する警戒感などから上値を抑えられる流れとなりました。米10年債利回りは3.67%台半ばから後半、30年債利回りは3.85%台前半から半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 – 米短期債利回りの上昇を受け、ドル堅調
為替相場では、ドルインデックスが堅調地合い。大きな動きにはなっていませんが、米短期債利回りの上昇などを背景に、底堅い動きが展開されています。ただ、大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まる流れとなっています。ユーロ/ドルは1.06ドル台後半、ポンド/ドルは1.24ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移。豪ドルに対する買い意欲が強まる中で豪ドル/円は上値を拡大しましたが、ドル/円やユーロ/円などは小幅まちまちでの推移となり、様子見ムードが強まる展開となっています。米株が小幅に上昇したものの、大きな動きにはならなかったことで、NY時間帯は狭いレンジでの動きが展開されました。現状ドル/円は139円台半ば、ユーロ/円は149円台前半から半ば、ポンド/円は173円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが展開され、目先はバンドの中心線を挟んでの動きとなっています。狭いレンジでの動きであり、方向感の見えにくい流れとなっています。形としてはしばらくは様子見ムードが維持されやすい状況となっています。
現状、バンド幅が縮小傾向を強めています。まだ縮小の余地はありますが、市場にはエネルギーが蓄積されてきており、大きな動きとなる可能性もあります。ただ、目先はバンドの中心線を意識しての動きであり、狭いレンジでの動きでとなっています。バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要ですが、まずは方向感を探る必要があります。