米債務上限問題の協議が進展せず、ダウ続落(5.24 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続落して引けました。米債務上限問題の協議が進展していないことが嫌気され、売りの流れが強まり、ダウは一時300ドル超の下落となりました。売りの流れが一服した後も戻りは弱く、結局255ドル安の32799ドルで引けました。FOMC議事要旨で年内の利下げに対する期待感の後退なども嫌気される流れとなりました。
米国債市場では、利回りが上昇。FRB高官のタカ派的な発言やFOMC議事要旨を受けて債券に対する売り圧力が強まる展開となりました。米5年債入札が好調となったことで一時的に債券が買い戻されて利回りの上値が抑えられる場面もありましたが、積極的に債券が買い進まれる動きにはなりませんでした。米10年債利回りは3.74%台前半、30年債利回りは3.98%台半ばでそれぞれ引けました
為替相場 – 米国債金利の上昇を背景に、ドル堅調
為替相場はドルインデックスが上昇。米国債利回りの上昇などを背景に、ドルに対する買い意欲が強まる展開となりました。米国の金融引き締めに対する思惑が強まる一方、リスク回避的な動きが強まる中で安全資産としてのドルに対する買いが意識されています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台半ば、ポンド/ドルは1.23ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
一方、円はまちまちでの推移。ドルインデックスの上昇を受けてドル/円が上昇しており、クロス円の下値を支える展開となっていますが、株安などを背景に円に対する買い意欲が強まっており、オセアニア通貨などが売られやすい地合いとなりました。NZドル/円は1円超の下落となっています。現状ドル/円は139円台半ば、ユーロ/円は149円台後半、ポンド/円は172円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –上昇基調強める
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識した動きから調整の動きが入ったものの、中心線には届かずに持ち直す動きとなっています。目先は直近高値を更新しており、バンドの上限を目指す動きとなっています。このままバンドの上限まで上値を拡大する可能性も十分にあります。
現状、バンドの上下限中心線は上昇基調となっているため、トレンドそのものが上向きです。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、バンドの上限まで上昇してそこで調整の動きが入るといった展開も視野に入れておく必要があります。買い優勢の流れであるため、安易な戻り売りはリスクが高いといえます。