米上限債務問題の進展見られず、ダウ下落(5.23 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落して引けました。朝方はプラス圏に浮上する場面もありましたが、米債務上限問題の協議が進展していないことが嫌気され、引けにかけてリスク回避的な動きが強まる展開となりました。米国の金融引き締めに対する思惑も上値を抑える流れとなっています。結局、ダウは231ドル安の33055ドルで引けました。
米国債市場では、利回りがまちまち。米国の金融引き締めに対する思惑から短期債に対する売りの流れが展開されましたが、米株が下値を拡大する中で安全資産としての米国債への買い意欲が強まり、長期債利回りを中心に上げ幅を縮小しました。米10年債利回りは3.69%台前半、30年債利回りは3.94%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米経済の先行き懸念も、ドル堅調
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国の金融引き締めに対する思惑からドルに対する買い意欲が強まる展開となっています。米国債利回りの低下などを眺めて上値を抑えられる場面もありましたが、安全資産としてのドルに対する買い意欲が意識されてプラス圏での動きが維持されました。ユーロ/ドルは1.07ドル台後半、ポンド/ドルは1.24ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円はやや買われやすい地合い。ドルインデックスの上昇を受けてドル/円は底堅い動きが展開されましたが、米国債利回りの上値が抑えられたことや、米株の下落などを受けて円買い圧力が強まりました。ドル/円は前営業日比ほぼ変わらずの水準で推移していますが、クロス円はリスク回避的な動きの強まりを背景に上値を抑えられています。現状ドル/円は138円台半ば、ユーロ/円は149円台前半、ポンド/円は172円台前半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –方向感見えにくい
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識した動きから調整の動きが入り、一時バンドの中心線を抜けて下落したものの、バンドの下限には届かずに目先はバンドの中心線を挟んでの動きが展開されています。方向感の見えにくい展開となっており、狭いレンジでの動きが展開されやすい状況となっています。
現状、バンドの上下限中心線は横ばいからじり高といった動きとなっています。バンド幅はそこまで狭いわけでもないため、レンジ圏での動きが維持されやすい展開となっています。目先はバンドの中心線を挟んでの動きが展開されており、しばらくはこの動きが継続する可能性が高いといえます。