債務上限問題が重しに、ダウ下落(5.19 NY時間)
先週末のNY市場では、米株が下落して引けとました。米債務上限問題で共和党の交渉担当者が突然退席といった報道を受けて警戒感が強まり、リスク回避的な動きが展開されました。協議が再開されるかどうかも現状では不透明であり、デフォルトに対する懸念も意識される状況となりました。結局ダウは109ドル安の33426ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが上昇。米国の金融引き締めに対する思惑が強まっていることなどが債券売りの流れを強めました。ただ、債務上限問題に対する警戒感が意識されたことで債券に対する買い戻しの動きも見られており、利回りの上値は抑えられる流れとなりました。米10年債利回りは3.67%台前半、30年債利回りは3.92%台半ばから後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – ECBの金融引き締め期待高まり、ユーロ堅調
為替相場では、ドルインデックスが下落。ECBの金融引き締めに対する思惑が強まっていることなどを背景に、ユーロに対する買い意欲が強まっており、ドルの上値を抑えました。さらに債務上限問題に対する警戒感が強まる中でドルに対する買いの流れが巻き戻される流れとなりました。ユーロ/ドルは1.08ドル台を回復しての引けとなり、ポンド/ドルは1.24ドル台半ばで引けました。
円は堅調地合いで引けました。ドルインデックスの下落を眺めてドル/円が138円台を割り込む動きとなったことで、クロス円もつれ安基調となりました。債務上限問題に対する警戒感の高まりからリスク回避的な動きが意識され、円に対する買い意欲が強まる展開となりました。ドル/円は137円台後半、ユーロ/円は148円台後半、ポンド/円は171円台半ばでそれぞれ引けました。
ドル/円・ボリンジャーバンド –軟調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限から持ち直し基調となってバンドの中心線まで上昇したものの、そこでは抑えられて下落しています。目先はバンドの下限まで下落しており、売り圧力が強まる状況となっています。ここからバンドブレイク、そしてバンドウォークとなるかどうかに注目です。
現状、バンドの上限が上昇に転じ、下限が下落しています。バンド幅の拡大を伴いながらのバンドブレイクであり、ここからバンドウォークとなる可能性もありそうです。ただ、バンド幅がかなり拡大している状況であり、市場にはエネルギーが発散している状況です。ここからさらにバンド幅が拡大という動きになるかは不透明であり、特にバンドの上限の方向感を見極めながらの対応が必要となります。バンドの下限で支えられて持ち直す可能性が高い状況だといえます。