金融引き締め期待強まり、米国債利回り上昇(5.18 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続伸。日中はダウがマイナス圏での推移となりましたが、債務上限問題に対する警戒感の後退や、米国の労働市場の堅調などを眺め、引けにかけて持ち直す動きとなりました。結局ダウは115ドル高の33535ドルで引けました。
米国債市場では、利回りが大幅上昇。リスク志向の動きが展開されており、安全資産としての米国債に対する売りの流れが強まりましたる。また、米国の金融引き締めに対する思惑が強まったことも債券売りを後押ししました。米国債利回りは短期債利回りを中心に上げ幅を拡大し、2年債利回りは一時10bpを超える上昇となりました。そうした中で米10年債利回りは3.64%台半ば、30年債利回りは3.90%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 – ドル高を背景にクロス円上昇で、円独歩安
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国債利回りの上昇などを背景にドル買い圧力が強まる展開となっています。ドルは主要通貨に対して買われる地合いとなっており、ドルインデックスは103を突破して上値を拡大する展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台半ばから後半、ポンド/ドルは1.24ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円は軟調地合い。ドルインデックスの上昇などを背景にドル/円が1円超の続伸となっており、クロス円もつれ高となっています。ダウが持ち直したことも円売りの流れを意識させる展開となっており、円は主要通貨に対して独歩安となっています。現状ドル/円は138円台半ばから後半、ユーロ/円は149円台半ば、ポンド/円は172円台前半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが入っていますが、下値は堅くじり高基調となっています。目先は+1σを意識しての動きとなっています。ただ、大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まっています。ここからバンドの上限まで上昇することができるかどうかに注目です。
現状、バンドの上限がじり安基調となり、下限が上昇しています。バンド幅が縮小傾向に入っており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されてきている状況です。ただ、まだ縮小の余地は大きいため、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところです。下値が堅いため、目先はバンドの上限まで持ち直す可能性は十分ありますが、上限でおさえられるかどうか、慎重な判断が求められるでしょう。