地銀の健全性が懸念で、ダウ続落(5.4 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が続落して引けました。地銀ウェスタンアライアンスが身売り含む複数の選択肢検討などといった報道を受けて朝方から地銀の健全性が懸念され、リスク回避的な動きが展開されています。ダウは一時476ドル安まで下落し、売り一巡後は押し目買いに支えられて下げ幅を縮小し、286ドル安の33127ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、まちまちでの引けとなりました。米国の金融システム不安の高まりを受けて安全資産である米国債に対する買い意欲が強まり、短期債利回りを中心に下げ幅を拡大する展開となりました。2年債利回りは一時10bp超の下落となりました。しかし、米雇用統計を控えてポジション調整の動きが展開されると長期債利回りを中心にプラス圏に浮上する流れとなりました。結局米10年債利回りは3.37%台後半、30年債利回りは3.72%台後半でそれぞれ引けました。
為替相場 – ドルインデックスは小幅に上昇
為替相場では、ドルインデックスが小幅に上昇。米短期債利回りは低下しているものの、下げ幅を縮小する展開となったことや、長期債利回りが上値を拡大したことなどを背景に、ドルに対する買いが強まる展開となりました。ただ、米雇用統計を控えていることもあって様子見ムードが強まり、方向感の見えにくい展開となりました。現状ユーロ/ドルは1.10ドル台前半、ポンド/ドルは1.25ドル台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
円は買い優勢の展開が継続。米株の軟調地合いを眺めてリスク回避的な動きが展開され、円に対する買い意欲が強まる状況となっています。ただ、米株が下げ幅を縮小する展開となる中で円に対する調整の売りも見られ、下げ幅を縮小しました。ドル/円は134円台前半、ユーロ/円は147円台後半、ポンド/円は168円台後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクする動きから調整の動きが入り、目先はバンドの中心線をブレイクする展開となっています。このまま上昇基調を維持してバンドの上限を目指す動きとなるかどうかに注目です。底堅い動きが継続しているため、上値を拡大する可能性もあります。
現状、バンドの上限がじり安基調、下限が横ばいといった動きになっています。バンドの上限も横ばいになりやすい展開です。大きな動きにはなりにくいところであり、バンドの中心線を挟んでの動きとなる可能性が高いといえます。バンド幅はそこまで縮小しているわけではないため、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところだといえます。