雇用統計をこなし思惑錯綜で、株式債券共に一進一退(4.11 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。足元の米経済に対する警戒感が和らぐ一方で、米国の金融引き締めに対する思惑が意識されており、上値を抑えられました。ただ、グールズビー・シカゴ連銀総裁が利上げに慎重さを求めるといった発言をしたことでリスク志向の動きが強まり、ダウは98ドル高の33684ドルでの引けとなりました。一方、米国債利回りの上昇などを眺めてNASDAQなどがマイナス圏での引けとなりました。
米国債市場では、まちまちでの引けとなっています。金融引き締めに対する期待が高まる中、短期債利回りを中心に上昇する展開となりました。しかし、グールズビー・シカゴ連銀総裁の発言などを受けて調整の動きも入り、全体的に方向感の見えにくい展開となりました。米10年債利回りは3.43%台前半、30年債利回りは3.62%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 – 日銀金融政策の弱さを背景に、円独歩安
為替相場では、ドルインデックスが下落。米国債利回りが長期債を中心に上値を抑えられたことなどを受けて調整の動きが意識され、ドル売り圧力が展開され、ユーロやポンドに対する買い戻しの動きが強まりました。現状ユーロ/ドルは1.09ドルを回復、ポンド/ドルも1.24ドルを回復しての動きとなっています。
円は軟調地合いで推移。ドルインデックスは下落しているものの、ダウの堅調地合いなどを眺めてドル/円が底堅い動きを見せており、クロス円も上昇基調を強める展開となりました。日銀の金融政策の先行きに対する思惑も円売りの流れを意識させている状況となっています。現状ドル/円は133円台半ば、ユーロ/円は145円台後半、ポンド/円は166円台前半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –狭いレンジ
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限をバンドウォークする展開から調整の動きが展開されています。しかし、下値の堅い動きとなっており、狭いレンジでの横ばいです。バンドの中心線を意識しての動きとなる可能性はありますが、中心線では支えられる可能性が高く、再度バンドの上限まで上昇する展開も意識しておく必要があります。
現状、バンドの上限が横ばいへと転じる一方、下限は上昇基調を維持しています。まだ下値の堅さは意識されるものの、徐々に大きな動きにはなりにくくなっていく状況だといえます。レンジ圏での動きの中、バンドの上限まで上昇しても、そこでは抑えられやすい展開だといえます。