ISM非製造業景況指数が鈍化、米景気懸念強まる(4.5 NY時間)
昨日のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。ISM非製造業景況指数が市場予想を下回るなど、米経済指標は全般的に予想を下回る結果となり、米経済の先行きに対する警戒感が強まる展開となりました。その一方で米国の金融引き締めに対する思惑が後退しており、ダウは下値を支えられました。NASDAQは調整の動きからマイナス圏での引けとなっています。ダウは80ドル高の33482ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが続落となって引けました。米経済指標が全般的に予想を下回ったことで米国の金融引き締めに対する警戒感が後退し、債券に対する買い意欲が維持される展開となりました。ただ、ここまでの債券に対する買いの流れに対する修正の動きも展開されたことで、利回りの下げ幅は限定的となりました。米10年債利回りは3.31%台前半、30年債利回りは3.57%台前半でそれぞれ引けました。
為替相場 – 米景気の先行き懸念から、ドル/円が一時130円台に下落
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国債利回りは低下したものの、ユーロやポンドに対する調整売りの流れが展開され、ドルの下値が支えられました。ユーロ/ドルは1.09ドル台前半、ポンド/ドルは1.24ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
円は買われやすい地合いとなりました。米経済の先行きに対する警戒感が強まる中で円に対する買い意欲が強まる展開となりました。ドル/円は、ドルインデックスの上昇により買い優勢となりやすい地合いとなりましたが、米国債利回りの低下を背景に結局上値は抑えられました。ドル/円は一時131円を割り込む動きとなりましたが、そこからは持ち直して131円台前半から中盤で推移、ユーロ/円は143円台前半で推移、ポンド/円は163円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –持ち直し基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限からの持ち直し基調となり、一時バンドの中心線が意識される場面もありましたが、目先は中心線をブレイクして上限を目指す形になっています。このままバンドの上限まで上昇する可能性は高く、そこをブレイクするかどうかに注目です。
現状、バンド幅が縮小傾向を強めており、市場には徐々にエネルギーが蓄積されていく展開です。ただ、まだ縮小の余地が残っており、レンジ圏での動きが展開される可能性が高い状況です。仮にバンドの上限まで上昇した場合でも、そこでは抑えられやすい局面だといえます。