米JOLT求人件数の悪化で、ダウ反落(4.4 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が下落しての引けとなりました。米JOLT求人件数が市場予想に反して1000万件を割り込んだことで、経済の先行きに対する警戒感が強まり、リスク回避的な動きとなりました。米国の金融引き締めに対する警戒感は後退したものの、調整の動きが展開されたことで米株に対する売り圧力が強まりました。ダウは一時325ドル安まで下落しましたが、売り一巡後は下げ渋りから198ドル安の33402ドルでの引けとなりました。
米国債市場では、利回りが大幅続落となって引けました。米JOLT求人件数が市場予想に反して1000万件を割り込んだことを受けて米国の金融引き締めに対する警戒感が後退し、債券に対する買い意欲が強まる展開となりました。特に短期債利回りが大幅下落となり、2年債利回りは13bpを超える下げとなりました。10年債利回りは3.33%台後半、30年債利回りは3.59%台半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 – 米欧金利差拡大期待で、ユーロ買いドル売り
為替相場では、ドルインデックスが続落。米国債利回りの低下などを背景にドルに対する売り圧力が強まりました。ECBの利上げに対する思惑などもユーロ買いドル売りの流れを強めました。現状ユーロ/ドルは1.09ドル台半ば、ポンド/ドルは1.25ドル台前半でそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。全体的には米株の下落などを背景に円に対する買い圧力が展開されています。ドル/円はドルインデックスの下落などもあって132円台を割り込んでの推移となっています。クロス円も全体的には軟調地合いとなりましたが、ポンド/円は買い戻しの動きが展開されて小幅に上昇しています。現状ドル/円は131円台半ばから後半、ユーロ/円は144円台前半、ポンド/円は164円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド –狭いレンジでの動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの下限をブレイクして下げ幅を拡大する展開から目先は小幅に持ち直す動きとなっています。ただ、戻りが弱く上値の重さが意識されています。狭いレンジでの動きであり、方向感の見えにくい流れとなっています。このまま狭いレンジでの動きが展開された場合は上値の重さが意識されて再度バンドの下限まで下落といった動きとなる可能性もあるだけに注意が必要です。
現状、バンドの上下限中心線は下落基調であり、トレンドそのものは下向きです。一時的には戻る可能性がはあるものの、上値は抑えられやすい状況です。バンドの中心線まで持ち直しても、そこで抑えられて再度下落といった動きとなる可能性が高いでしょう。