EA-BANK モーニングレポート
米20年債入札が不調、利回り上昇(2.15 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が上昇しての引けとなりました。朝方はインフレに対する警戒感などから上値を抑えられる場面もありましたが、売り一巡後は悪材料の出尽くし感などから売りの流れに対する修正の動きが入り持ち直しました。欧州株の上昇なども下支えとなり、ダウは39ドル高の34128ドルでの引けとなっています。
米国債市場では、利回りがまちまちでの推移。長期債利回りはしっかりとした動きが展開されていますが、短期債利回りは低下しています。米20年債入札が不調となったことで債券に対する売りの流れが強まりましたが、米国のタカ派的な動きが織り込まれる中で調整の動きが展開されています。現状米10年債利回りは3.80%台半ば、30年債利回りは3.83%台半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 – 金利差拡大期待により、円売り加速
為替相場では、ドルインデックスが上昇。米国債利回りの上昇などを眺めてドル買い優勢の展開となっています。ただ、一時ドルインデックスは104を突破する動きを見せましたが、米国債利回りの上値が抑えられたことなどを背景に、上値を削る展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.06ドル台後半、ポンド/ドルは1.20ドル台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの上昇などを眺めてドル/円が上値を拡大し、134円台を回復する動きとなっています。ECBの追加利上げに対する思惑などからユーロ/円もプラス圏での推移となっていますが、ポンド/円や豪ドル/円は上値を抑えられる展開となっており、マイナス圏での推移となっています。現状ドル/円は134円台前半、ユーロ/円は143円台前半から半ば、ポンド/円は161円台半ばでそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが意識されて上値の重い展開となっています。ただ、積極的に下値を拡大する展開にはなっておらず、じり安基調の中、バンドの中心線で支えられるかどうかに注目です。下落の勢いが弱いため、支えられる可能性が高い展開だといえます。
現状、バンドの上限が下落、下限が上昇といった動きになっています。バンド幅が縮小傾向となっており、市場にはエネルギーが蓄積されてきています。ただ、まだ縮小の余地があるので、バンドブレイクからバンドウォークといった大きな動きにはなりにくいところだといえます。バンドの中心線を意識しての小動きとなる可能性もあり、下値の堅さが意識されやすい場面だといえます。