EA-BANK モーニングレポート
地政学的リスクの高まりから、米国債利回りが下落(12.7 NY時間)
昨日のNY市場では、米株が小幅まちまちでの引けとなりました。米国の利上げペースの減速に対する期待感が後退したことでリスク回避的な動きが強まる場面もありましたが、押し目買い意欲が強まったことで下げ渋り、ダウが小幅に上昇しての引けとなりました。NASDAQなどはマイナス圏での引けとなりましたが、全体的に様子見ムードが強まる局面となっています。ダウは1ドル高の33597ドルで引けています。
米国債市場では、利回りが大幅下落。全体的に10bp超の下落となっており、債券に対する買い意欲が強まっています。プーチン大統領が核戦争の脅威が高まりつつあるとの発言をしたことで地政学的リスクが高まる展開となり、米国債に対する買い意欲が強まっています。米10年債利回りは3.41%台後半、30年債利回りは3.42%台後半となってます。
為替相場 – 米国債利回りの大幅低下で、ドル下落
為替相場では、ドルインデックスが下落。米国債利回りの大幅低下を背景にドル売り圧力が強まる展開となっています。プーチン大統領の発言などを背景に、ユーロに対する売りが強まる場面もありましたが、米国債利回りが下げ幅を拡大するとドルに対する売り圧力が強まりました。ユーロ/ドルは1.05ドル台を回復しての動きとなり、ポンド/ドルは1.22ドル台を回復しての推移となっています。全体的にドルに対する売りの流れが意識されています。
円はまちまちでの推移。ドルインデックスが下落したことでドル/円がやや上値を抑えられる展開となる一方、クロス円は全般的に底堅い動きが展開されています。ただ、全体的には大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まる局面となっています。米株の方向感の見えにくい流れを受けて円も様子見ムードが強まっています。現状ドル/円は136円台半ば、ユーロ/円は143円台半ば、ポンド/円は166円台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
ドル/円・ボリンジャーバンド – じり高
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、-2σを意識しての動きから小幅に持ち直す展開となっています。このままバンドの中心線まで戻すことが出来るかどうかに注目です。目先は下値の堅さが意識される動きであり、中心線まで上昇する可能性は高いといえます。
現状、バンドの上下限中心線が下落する流れとなっています。トレンドそのものが下向きであり、バンドの中心線まで戻してもそこで上値を抑えられる可能性が高い展開だといえます。その上で、再度バンドの-2σまで下落といった動きとなる可能性も視野に入れておくと良いでしょう。