昨日のNY株式市場は下落しての引けとなりました。米国の早期利下げ観測が後退する中、リスク回避的な動きが強まる展開となっています。ダウはここまでの上昇に対する調整の動きもあり警戒感が強まりました。また、米国債利回りの大幅上昇などを眺めてハイテク銘柄も上値の重い展開となり、NASDAQもマイナス圏での引けとなりました。ダウは274ドル安の38380ドルで引けました。
米国債市場は利回りが大幅続伸となって推移しています。米国の早期利下げ観測が後退する中で債券に対する売り圧力が強まる展開となっています。軒並み10bpを超える上昇となるなど、急激に上値を拡大する展開となっています。現状米10年債利回りは4.15%台後半、30年債利回りは4.33%台後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは続伸
為替相場はドルインデックスが続伸しての推移となっています。米国債利回りの上昇などを眺めてドルに対する買い意欲が強まる流れとなっています。特にポンドは利下げ観測が強まる中で下げ幅を拡大し、ポンド/ドルは1.26ドルを大きく割り込んでの推移となっています。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台半ば、ポンド/ドルは1.25ドル台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
円はまちまちでの推移となっています。全体的には米株の軟調地合いを眺めて円に対する買い意欲が強まる流れとなっていますが、ドルインデックスの上昇などを背景にドル/円はプラス圏での推移となっています。日米の金利差の縮小に対する期待感の後退から、対ドルでは円は売られやすい地合いとなっています。現状ドル/円は148円台半ば、ユーロ/円は159円台半ば、ポンド/円は186円台前半から半ば、豪ドル/円は96円台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動く展開となっています。目先はじり安基調となっており、バンドの中心線を意識しての動きとなっています。方向感の見えにくい流れであり、しばらくは狭いレンジでの動きが継続する可能性もありそうです。
目先はバンドの上限がじり安、下限が上昇といった動きとなっており、バンド幅が縮小傾向です。市場にはエネルギーが蓄積されてきていますが、まだ縮小の余地があるため、大きな動きにはなりにくいところです。バンド幅は比較的狭いので、バンドの上限もしくは下限での動きには注意が必要です。