昨日のNY株式市場はまちまちでの引けとなりました。FRB高官からの早期利下げに対するけん制発言などが散見される中でリスク回避的な動きが展開されました。ここまでの上昇に対する調整の動きもあり、ダウは一時309ドル安まで下落しました。しかし、ハイテク銘柄が持ち直す動きを見せたことでダウも下げ幅を縮小しての引けとなり、ダウは157ドル安の37525ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りが小幅に低下しての推移となっています。様子見ムードが強まる中、インフレに対する警戒感が和らいでおり、債券に対する買いの流れが強まる展開となっています。ただ、前営業日の下げに対する調整の動きもあり、全体的には小動きとなって推移しています。現状米10年債利回りは4.01%台後半、30年債利回りは4.18%台後半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りは上値を抑えられる動きとなっていますが、早期利下げ観測が後退する中でドルに対する買い戻しの動きが展開されました。ドルは主要通貨に対して買われる動きとなり、堅調地合いが維持されました。ユーロ/ドルは1.09ドル台前半、ポンド/ドルは1.27ドル台前半でそれぞれ推移しています。
一方、円はまちまちでの推移となっています。全体的にはダウの軟調地合いを眺めて買われやすい地合いとなりました。ただ、ドルインデックスの上昇を眺めてドル/円はプラス圏での推移となっています。クロス円は全般的に売られる展開となっていますが、大きな動きにはなっておらず、様子見ムードが強まりました。現状ドル/円は144円台半ば、ユーロ/円は157円台後半、ポンド/円は183円台半ば、豪ドル/円は96円台半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 小動き
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限から調整の動きが意識されており、じり安基調となっています。ただ、下値の堅さが意識される中で大きな動きにはなっておらず、狭いレンジでの動きとなっています。バンドの中心線まで下落するかどうかに注目です。目先は+1σを意識しての動きであり、ここで支えられる可能性もありそうです。
現状、バンドの上下限中心線が上昇する動きとなっています。トレンドそのものは上向きであり、目先は調整の動きが入っていますが、下値は堅そうです。一時的には軟調地合いとなっても押し目買い優勢の流れとなりそうで、再度バンドの上限まで上昇する可能性が高いのではないかとみています。