昨日のNY株式市場は続伸しての引けとなりました。米消費者物価指数を受けて上値を抑えられる場面もありましたが、売り一巡後は持ち直しています。米国のインフレ鈍化の流れが一服したことで早期利下げ観測が和らぎ、リスク回避的な動きが展開されましたが、利下げに関しては市場の根強い期待感があり、相場の下値を支えました。ダウは引けにかけて上げ幅を拡大し、173ドル高の36577ドルでの引けとなりました。
米国債市場は利回りがまちまちでの推移となっています。全体的には大きな動きにはなっておらず、様子見ムードとなっています。米消費者物価指数を受けて短期債利回りが上昇する一方、長期債利回りが軟調地合いとなっています。各国地域の金融政策決定を控えての動きであり、方向感の見えにくい流れが展開されています。現状米10年債利回りは4.20%台半ば、30年債利回りは4.31%台前半でそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは下落
為替相場はドルインデックスが下落しての推移となっています。米10年債利回りがマイナス圏での動きとなる中、ドルの上値が抑えられる展開となっています。ただ、短期債利回りが上昇していることで下値の堅さが意識される流れとなっています。FOMCを控えており、様子見ムードが強まりました。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台後半、ポンド/ドルは1.25ドル台半ばから後半でそれぞれ推移しています。
一方、円は堅調地合いとなっています。米株は上昇しており、リスク志向の動きが強まる中で円売りの流れが見られる場面もありました。しかし、ドル/円が軟調地合いとなる中でクロス円もマイナス圏での推移となっています。大きな動きではないものの、主要通貨に対して円は買われやすい地合いとなっています。現状ドル/円は145円台半ば、ユーロ/円は157円台前半、ポンド/円は182円台後半、豪ドル/円は89円台前半でそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - じり安基調
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いています。目先はバンドの中心線まで下落しており、ここで支えられるかに注目です。支えられればバンドの上限まで、支えられなかったらバンドの下限まで下落する可能性が出てきそうです。
現状、バンドの上下限中心線がほぼ横ばいとなっており、バンド幅も比較的狭い状況です。市場にはエネルギーが蓄積されており、動き出したら大きくなる可能性はありそうです。ただ、目先は中心線まで下落してきており、方向感も見えにくいところです。まずは方向感を見極めながらの対応となりそうです。