昨日のNY市場は夏時間が終了する中で米株が小幅に上昇しての引けとなりました。米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が後退している中でリスク志向の動きが継続しました。しかし、前営業日の上昇に対する修正の動きや米国債利回りの上昇なども意識され上値を抑えられました。結局ダウは34ドル高の34095ドルで引けました。
米国債市場は大幅上昇となって推移しています。前営業日の大幅低下に対する修正の動きが展開される中で債券売り圧力が強まっています。米株が底堅い動きを見せたことも安全資産としての債券売りの流れを強めました。今週はパウエルFRB議長の講演などが予定されており、それに向けての調整の動きが展開されました。米10年債利回りは4.64%台半ばから後半、30年債利回りは4.81%台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
為替相場 - ドルインデックスは堅調地合い
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りが上げ幅を拡大する中でドルに対する買い意欲が強まる展開となっています。ただ、米株の上昇などを眺めて安全資産としてのドル買いに対する修正の動きも見られており、ドルインデックスは伸びを欠く展開となりました。現状ユーロ/ドルは1.07ドル台前半、ポンド/ドルは1.23ドル台半ばでそれぞれ推移しています。
一方、円は軟調地合いで推移しています。ドルインデックスが上昇する中でドル/円は150円を挟んでの動きが展開されています。一方、クロス円も米株の上昇などを眺めてリスク志向の動きが強まり、上昇基調となっています。現状ドル/円は150円台前半、ユーロ/円は160円台後半、ポンド/円は185円台前半、豪ドル/円は97円台前半から半ばでそれぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 上値拡大
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いており、目先は上昇基調を強める展開となっています。バンドの上限まで上昇しており、ここをブレイクするかどうかに注目です。レンジ圏での動きが意識されてきただけに、上限で抑えられる可能性も高そうで、そうなった場合はバンドの中心線を目指しての調整売り圧力が強まりそうです。
現状、バンドの上下限中心線が上昇基調となっています。トレンドそのものが上向きであり、買い優勢の局面と言えそうです。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところであり、調整を入れながらの動きが意識されるところです。目先はバンドの上限まで上昇しており、一時的には抑えられるのではないかとみています。