昨日のNY市場は米株が小幅まちまちでの引け。米小売売上高が予想を上回ったことを背景に米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感からリスク回避的な動きが意識されました。その一方で米企業決算に対する期待感や米経済の足元の堅調などを好感して買い戻しの動きも意識され、結局前営業日終値を挟んでの動きが継続しました。ダウは13ドル高の33997ドルで引けました。
米国債市場は大幅上昇となって引けました。米国の金融引き締めの長期化に対する思惑が強まり、債券に対する売り圧力が強まる展開となりました。米10年債利回りなどが10bpを超える上げ幅となるなど上値を拡大しています。米10年債利回りは4.83%台半ばで、30年債利回りは4.92%台半ばで、それぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは小幅下落
為替相場はドルインデックスが小幅に下落しての推移となっています。欧州株の堅調地合いなどを眺めてユーロに対する買いの流れが意識され、ドルの上値が抑えられています。ただ、米国債利回りが大幅上昇となる中でドルは下げ渋る展開となっています。現状ユーロ/ドルは1.05ドル台半ばから後半で、ポンド/ドルは1.21ドル台後半で、それぞれ推移しています。
一方、円は小幅まちまちでの推移となっています。米国債利回りの上昇を背景にドル/円がプラス圏での推移となる一方、ポンド/円などがやや上値の重い展開となっています。全体的には方向感の見えにくい展開であり、大きな動きにはなりませんでした。現状ドル/円は149円台後半で、ユーロ/円は158円台半ばで、ポンド/円は182円台半ばで、それぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限と中心線で挟まれたレンジを動いており、下値の堅い動きが展開されています。目先は調整の動きが一服して買い戻されている状況で、このままバンドの上限まで上昇することが出来るかどうかに注目です。直近の動きではバンドの上限・中心線に届かずに推移しており、伸び悩む可能性もありそうです。
現状、バンドの上限が上昇基調から下落に転じており、一方下限は上昇しています。バンド幅は縮小傾向であり、市場には徐々にエネルギーが蓄積する動きです。ただ、縮小の余地はまだ大きく、目先は大きな動きにはなりにくいのではないかとみています。バンドの上限と中心線で挟まれたレンジでの動きが継続するのではないでしょうか。