昨日のNY市場は米株がまちまちでの引けとなりました。原油価格の上昇などを背景にインフレ懸念は根強く、米国の金融引き締めの長期化に対する警戒感が強まる中でダウは上値を抑えられました。しかし、耐久財受注が予想を上回る中でハイテク銘柄に対する買い戻しの動きが意識され、NASDAQはプラス圏での引けとなりました。結局ダウは68ドル高の33550ドルで引けました。
米国債市場は利回りが上昇しての引けとなりました。インフレに対する警戒感が強まる中で米国債に対する売り圧力が意識される展開となっています。米10年債利回りは一時2007年10月以来の高値を付けるなど、上値を拡大する流れとなっています。米10年債利回りは4.60%台後半で、30年債利回りは4.71%台半ばから後半で、それぞれ引けました。
為替相場 - ドルインデックスは上昇
為替相場はドルインデックスが上昇しての推移となっています。米国債利回りの堅調地合いを眺めてドル買い圧力が維持される展開となっています。米耐久財受注が予想を上回った事やカシュカリ・ミネアポリス連銀総裁のタカ派的な発言などが意識され、ドルの上値を拡大しました。ユーロ/ドルは一時1.05ドル台を割り込むなど、下値を拡大しました。現状ユーロ/ドルは1.05ドル台前半で、ポンド/ドルは1.21ドル台前半から半ばで、それぞれ推移しています。
一方、円はまちまちでの推移となっています。ドルインデックスの上昇を眺めてドル/円が上昇する一方、株価の上値の重さが意識されてクロス円の上値が抑えられる展開となっており、全体的には方向感の見えにくい流れとなっています。ユーロ/円がマイナス圏での推移となる一方、ポンド/円はプラス圏での推移となっており、様子見ムードが意識されています。現状ドル/円は149円台半ばで、ユーロ/円は157円台前半で、ポンド/円は181円台半ばで、それぞれ推移しています。
ボリンジャーバンド - 堅調地合い
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが意識されているものの、下値が堅くバンドの中心線には届かずに持ち直す動きとなっています。このまま再度バンドの上限まで上昇する可能性が高まっており、買い優勢の局面と言うことが出来そうです。
現状、バンドの上下限中心線が上昇しており、トレンドそのものが上向きです。目先は上昇基調が一服して調整の動きが入ったものの、そこから持ち直し基調となっており、流れとしては底堅い動きからバンドの上限を目指す形となっています。ただ、バンドブレイクからバンドウォークといった動きにはなりにくいところで、バンドの上限では調整の動きが入るのではないかとみています。