雇用統計をこなし、リスク志向の展開に(9.1 NY時間)
先週末のNY市場では、米株がまちまちでの引けとなりました。米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を上回ったものの、平均時給が予想を下回ったことや失業率が市場予想を大幅に上回ったことを眺めて米国の金融引き締めの長期化に対する懸念が後退し、ダウの下値を支えました。ただ、ISM製造業景況指数が市場予想を上回っており、上値が抑えられました。ダウは115ドル高の34837ドルで引けました。また、米国債利回りの上昇を眺めてハイテク銘柄に対する売りが強まり、NASDAQはマイナス圏での引けとなりました。
米国債市場では、利回りが上昇。米雇用統計を眺めて上値を抑えられる展開となったものの、ISM製造業景況指数が予想を上回ったことやメスター・クリーブランド連銀総裁のタカ派的な発言などが意識され債券に対する売り圧力が強まり、利回りは長期債利回りを中心に上値を拡大する展開となりました。米10年債利回りは4.17%台後半、30年債利回りは4.29%台前半から半ばでそれぞれ引けました。
為替相場 – 雇用統計をこなし、買い安心感からドル上昇
為替相場では、ドルインデックスが上昇。欧州時間帯は上値の重い展開となりましたが、NY時間帯に入ると米国債利回りの上昇や米株の堅調地合いなどを眺めてドル買い圧力が強まる展開となり、ドルインデックスは104を突破して引けました。ユーロ/ドルは1.07ドル台後半、ポンド/ドルは1.25ドル台後半でそれぞれ引けました。
円はまちまちでの引け。ドルインデックスの上昇を背景にドル/円が堅調地合いとなり、146円台を回復して引けました。米株の底堅い動きも好感される流れとなっています。一方クロス円は、円に対する買い戻しの動きが強まり、上値の重い展開となりました。ドル/円は146円台前半、ユーロ/円は157円台半ば、ポンド/円は184円台前半で、それぞれ引けました。
ドル/円・ボリンジャーバンド – 横ばいでの推移
ドル/円を30分足のボリンジャーバンドで見ると、バンドの上限を意識しての動きから調整の動きが展開されています。ただ、下値は堅く狭いレンジでの動きとなっています。ほぼ横ばいでの動きとなっていますが、調整の動きが入りやすい局面で下げ渋る動きであるため、買い圧力が強まった場合は、バンドの上限まで上昇する可能性があります。
現状、バンドの上下限中心線が上昇しているため、トレンドそのものが上向きであり、一時的に調整の動きが入っても押し目買い優勢の展開となりやすいため、バンドの上限まで上昇する展開が視野に入れておく必要があります。